2003年6月16日月曜日
楓名木への道
おそらく樹齢は20年を越える楓のミニです
足元からの幹模様、枝順、枝分かれなど申し分ない作りで
自然のなかにある古木の様子を見事に盆上に再現しています
ご覧下さい
頭の部分が未完成ですね
ここが作者の非凡なところです
盆栽を作り上げる手順の原則をしっかり守っているのがわかります
盆栽を作り上げるには、まず根元からです
そして、幹筋、次に一、二、三くらいまでの利き枝(ききえだ)をしっかり充実させ
次第に上部へと進むのがセオリーです
この楓は、これほどの年月をかけたにも拘わらず、いまだ頭部は保留の状態です
それだけ作者が、慎重にかつ理想を高く持って作りこんできた証拠です
これから先の数年間の創作計画ですが
幹の流れを考慮し、頭をやや右方向に作るようにします
(今の流れでは、足元の力強さが左方向に逃げてしまう感じですから)
赤線でシュミレーションしてみました
おおよそこのくらいのバランスで頭部の完成を目指します
その場合何より大切なのは、完成を急がず
他の枝にかかった分の時間をかけることです
急げば他の枝とのバランスを崩し
間延びした若い頭になってしまいます
頭部の完成は、本格的には5年かければいいでしょう
そのときには、頭部の枝の古さと、他の枝のそれがバランスよく折り合いがついているはずです
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