2016年8月26日金曜日

鉢の磨き方

盆栽は生き物ですから毎日の水やりはもちろん
時期による手入れは欠かせないので、いわゆる手がかかります

その点、鉢の方は、ねばならない、という差し迫った手入れはないので
傷をつけないように収納や保管に気を配ってやれば、基本的にはそれで十分です

気に入ったものを眺めたり掌(たなごころ)に抱いて撫でまわしていれば
それでいいのですから、盆栽に比べて楽なものです

まあそれでも、たまに引っ張り出して木綿の布で乾拭きくらいはしてやってください
そして、手指の脂分で渋めの光沢が出てくるのを気長に待つことです


手指の脂分だけでは待ちきれない方は、薬局で椿油を求めてください
肌や髪の毛にも塗れる天然100%のやつです


小鉢の場合はティッシュか脱脂綿に少しずつつけてよく刷り込みます
その際決してつけ過ぎないように気をつけます

揚げ過ぎのの天ぷらみたいに
脂でテカテカに光った鉢を見かけますが、あれは品が悪い(笑)


よく刷り込んだあとに木綿の布で余分な脂を拭き取る


鉢磨きのポイントは脂をつけ過ぎないこと


伊藤屯洋の焼締長方鉢
新品を長いことしまい込んでおいたので、何となくボンヤリとした質感です


天然100%の椿油をつけて磨きました

焼締の土の本来の色が冴えてピリッとして見えます
使い込んだ鉢ではありませんが、質感に陰影が出て落ち着いた味わいが出てきました

いかがですか?
こんな感じでけっこうです、愛蔵の盆栽鉢、こんな感じで磨いてやりましょう

たいした準備はいりませんよ
椿油と木綿の布だけです

2016年8月24日水曜日

液肥の勧め・ハイポネックス

湿度の高い入梅中や急に温度が上がる入梅明けの時期には
ボリュームのある固形肥料などは原則として避けています

ですから、当然その流れで真夏にも肥料はやらないので
夏の終わりの近づいた今頃にはかなりの肥料切れの状態になっているはずです

今日は上陸して北上した台風9号が北の海に消えてやっと一息
棚下へ避難させた盆栽たちを整理しながら、数日内に固形肥料をやることにしました

ところで、固形肥料の場合、施肥されたその成分が分解・吸収されるまでに約10日位かかり
効き始めてからの持続は約10日間程といわれています

ということは、例えば毎月の1日に施肥するとすると、肥料が効いているのは毎月の10日から20日の間で
月の始めと最後の10日間(合計20日間)は肥料っけの少ない状態ということになるわけですね

ここで私が何を言いたいかって言いますと、以上のことから

鉢上に黒くなってゴロゴロと転がっている油粕肥料の残骸は
その存在感ほどには既にその効き目はあまり期待できないってことです

例えば、毎月1日に施肥をしても効いているのは真ん中の10日間だけで
最初と最後の10日間(合計20日間)は文字どおり、お休み状態なんですね

そこで私は、そのことを知ったかなり昔から、置き肥の欠点をカバーするために
↓で紹介するハイポネックスという液肥(えきごえ・えきひ)を補助的に使っています


ハイポネックス


希釈倍数は2.000倍

薄すぎても効果が少なくなりますが
それでも濃すぎるよりはましです

くれぐれも液肥の濃すぎるのはダメですよ


大きなバケツ(私のは50ℓ)


灌水替わりに如雨露で頭からやる
このような葉面散布も効果あり


希釈倍数2.000倍なら量は関係なし
頭からジャブジャブ

肥料っけの少ない一ヵ月の最初と最後 の10日間に1~2回
灌水替わりの場合は晴れの日がいいでしょう、頭からタップリとやってください

一ヵ月の真ん中の10日間は
ちょうど肥料が効いている期間ですから、液肥はお休みですよ

それでは、この秋から始めてください!!