2017年5月25日木曜日

山もみじ寄せ植え

この山もみじの細い寄せ植えがウチへ来て何年になったかな?
うーん、はっきりとは覚えていないけれど、少なくとも4~5年は経ったと思います

種子を鉢にじかに播いて2年目ほどの、まだ幼い寄せ植えだったのを
ある盆栽屋仲間から譲ってもらったかすかな記憶があります

その後何年もほとんど手を入れることもせず、たまに少々の肥料をやるくらいで
まったく冷たいご主人様でしたが、昨年あたりからさすがに気が咎めてきました

そこで、今年の春に多すぎる幹立ちを切って本数を減らし
風景に奥行きと流れを演出してみました

複数の、しかもこのように何十本のグループの場合
いっぺんに面倒見る気になると訳がわからなくなりますから

まずは全体を、大まかな2つないしは3つのグループに分けて
各グループ同士のつながりと関係性をはっきりさせます

この場合もちろん、バラバラにして植えなおすのではなく
頭で構図を描いて認識しておくという意味です


作業前は全体が漠然と一叢の植栽という感じで
まとまりはあっても風景に流れや動きが感じられませんでした


そこでまず正面から見て、やや真ん中から半分ずつに分ける意識をはっきり持って
中央の奥にある数本を間引きました

左右に分けたらおかげで
中央部分に奥行きが出てきたようです


赤点の幹はそれぞれ奥行き(遠近)や流れを演出するために
大切な役目を担う幹です

寄せ植えの場合、近景から遠景になるに従って、次第に細い幹のものを使います
さらに両端にも細い幹を使って左右への動きを表現します



足元の拡大図

あと数年は構図を見ながら毎年少しずつ減らしていき
風景が安定した時点で本数をきっちりと決めます

それとこの寄せ植えは、全体に細幹であることが最大の持ち味ですから
いたずらに太らさないように、少なめの水と肥料でじっくりと育てるべきです

このように実生から作り始めた盆栽でも
年数を経るに従い次第に愛着が湧いて樹格も向上していきます

盆栽はとにかく根気と愛情が大切ですね
がんばりましょう!!

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