2014年12月15日月曜日

スクール速報・クロちゃんの山もみじ超ミニ

スクール開設当初からのベテランで
その技術も人柄も他の若い生徒さん達から頼りにされているクロちゃん

この人が作っている山もみじ超ミニ(樹高5.0cm)は
私の最も気になっている盆栽の一つで、折にふれて「クロちゃん、あの山もみじ元気?」と尋ねたりしています

そのせいか、たまにスクールに持って来てくれますが
今月の7日にお目にかかることができました

参考になるページ


2014/12/07 撮影

昨年あたりに見た時よりもいい感じです
順調ですね

子幹の枝先がかなりほぐれてきたので
全体の輪郭線にボリュームが出てぐーんと樹格が上りました

足元にも充実感がまして
とても5.0cmの超ミニでは思えないスケールの大きさです

あいまいな妥協をしないでじっくり育てるクロちゃんだからこそ
幾つかの難しい壁を乗り越えてここまで作り込んできたんですね

この先は、主幹の樹冠部付近の小枝作りが視野に入っている段階ですが
ぜひともその姿を見たいものです


しかし、どんな優れたものにだって問題がないわけじゃあないんですね
じつは、数年前に赤印の箇所より上がやや太り出して、その下がクビレ気味になってきました

そのため一時クロちゃんも、全面的な改作も考えたようですが
じっと我慢して経過を観察してきました

その甲斐あってか、今回見るとクビレの程度はかなり緩和され
この分ならば数年後には幹筋のコケ順も自然な感じへと進みそうですね


正面の姿をもっと拡大してご覧ください
いい感じですね

主幹のクビレが解消され
樹冠部の小枝がもう一息密になったときの姿が楽しみですね

ちなみに、この山もみじ超ミニに対し、クロちゃんは葉刈りは行っていません
芽摘みと葉透かしでここまで作り込んで来たのです

参考にしてください


後ろ姿

では、バイバイ

2014年11月26日水曜日

楓株立ち改作


改作前の頒布コーナーの画像

熱心な愛好家が20年前に取木をかけて作り込んだ楓株立ち
自然味にあふれた幹立ちと長年の丹精を物語る枝先のほぐれが見どころです

有している素質からみて、あと5年ほどの適切な培養を重ねれば
小品棚飾りの脇置きや三点飾りの添えとして、国風展など一流展示会に出品可能です

上記のような解説つきで現在も頒布コーナーに掲載していますが
改作中なので今では姿がずいぶん変わってきました

この先もどんどん変化しそうな勢いなので
一度その過程をご紹介しておきましょう


現在の姿

まず一番の変化は正面を替え、前枝を取り木して外したこと
それに、幹筋と枝分かれの基本を整えるために大幅な剪定を敢行したことです


頒布コーナーの画像

正面を変えたために赤点が前枝となってしまい、足元が隠れてしまいました
そこで、その枝に取り木をかけて発根後元から切り落としました


現在の姿

赤点で示した部分に手前に向かった前枝があったわけですね
それを外したために、足元の座や幹立ちの様子がよく見えるようになりました


そして、今までは四幹か五幹か一見してはわからなかったのが
足元がすっきりしたために、はっきりと四幹とわかってしまいました

株立ちは、一見で数えられない6や8になれば偶数でも差し支えありませんが
やっぱり4本幹はちょっといただけないですね、すぐに目算されてしまいますからね

じつは、それを見越して前枝を取り木しておいたんですよ
そうです、同じ葉性の苗木を赤点の位置あたりに植え込むためですね


取り木をした前枝

来春にこの苗を親株の根張りに密着させて植え込みます
木肌の古さと葉性は同じなので、枝ぶりさえ調整すれば、やがて根と根が癒着して同の株になります


現在の株に密着させて植え込んだ想像図


現在の後ろ姿


現在の後ろ姿の拡大図


現在の後ろ姿の足元拡大図

今後の培養方針

1 来春に1~3本くらいの取り木苗を親株の根元に密着させて植え込む
2 植え込んだ素材と親株との枝のバランスをとり全体の姿を整える
3 葉刈りや芽摘みによって小枝を密にする

機会がありましたらまたお目にかけましょう
毎年の充実が楽しみな有望素材ですから

では

2014年11月10日月曜日

地元の盆栽会・創立45周年記念展示会

さてさて、月日の経つのはまさに早いもので
私の住む千葉県松戸市の盆栽会が創立45周年を迎えました

私も相談役的な立ち場でずーっとお付き合いさせていただいたおかげで
中には家族ぐるみの交流をするなど、切っても切れない親友関係の方々もたくさんいらっしゃいます

ともかく盆栽が取り持つすばらしい人間関係ですが
年を経るごとにその有難さが身にしみて感じられます


11月1日に行われた懇親会
真中の赤いネクタイが会長の真嶋誠一さん

会員数は30名(女性2名)
懇親会への出席は20名、料理もおいしくて賑やかで盛り上がりましたよ


さて、45周年を記念しての展示会
30名中、27席の展示です

松戸市の施設なのでたった2日間の開催だったのが
ちょとばかり惜しかった!

ちなみに、この記念展示会での私の役目は展示の責任者
第一と第二に分かれた会場のコーディネートは難しいけど楽しませていただきました


入口には草もの盆栽を飾ってお出迎え


第一展示室には正面に真柏の大物を飾り
梅もどきの中品と菊花石を左右に配しました


展示室の中央にやや大きめの草もの盆栽を置いて季節感を演出しました


特別招待出品された水石2点


松戸市内の浮ヶ谷勝利さん愛蔵の加茂川糸掛石(いとかけいし)
水石界でもその名を知られた名品です


さて、盆栽に戻りましょう

中央の山もみじは国風展入選経歴をもった名木
落葉後の枝先の柔らかさが見られないのが残念ですが・・・


第一展示室から第二展示室へ移動しながら
小品や中品を見られるように工夫してみました


松戸市内の愛好家さんは大物サイズ盆栽中心の方が多いのですが
小品から中品専門の方も3名いらっしゃって、これがなかなかレベルが高いんですよ


第二展示室


第二展示室


第二展示室のメインは、順路の最後となる赤玉石を配した五葉松2点


右の根連らなり五葉松、佐渡赤玉石をはさんで左に五葉松吹き流し

ちなみに、盆栽飾りの基本から見ると、同じ樹種が隣同士にならないようにするのですが
次のような理由から並べて飾ってみました

1 他の出品物に両者と一対に配する適当なものがなかった
2 同樹種ではあったが、両者とも樹形がかなり個性的だったので、それほどの違和感がなかった
3 順路の最期の飾り席を力強い感じにまとめて、見終わった観客のみなさんの心に余韻を残したかった

以上、速報でした

2014年10月22日水曜日

舞姫・挿木苗の育て方ワンポイント

挿木の幼苗を育て、徐々にミニ盆栽に仕上げていく楽しみは
経験した盆栽人でないとわからない、と断言できるほどのものがあります

第一に、お金がかからないから、まったくのお得感あり(笑いごっちゃない、切実な問題ですね)
第二に、自らの手で、切り捨てるはずの小枝に命を吹き込む作業から始めるので
ひとしおの愛着感を経験できる

そして第三に、取木にも言えることですが、これらを経験することによって
植物の命の秘密、つまり生理についての知識が深まって、盆栽の培養におおいに勉強になる

さて、前おきはこのくらにして
舞姫の挿木苗の育て方のポイントの勉強、始めましょう


前列左は舞姫当歳(とうさい)(一年生)苗、寸法は10~15cm
今年の3月に挿木をしたものです

その右側が舞姫二年生苗、寸法は30~40cm
昨年の入梅時期に挿木したもので、勢いよく繁茂しています

後列中央のの仕立て鉢に入った2鉢が舞姫三年生苗、寸法は50~60cm
一昨年の入梅時期に挿木をし、今年の春に仕立て鉢に植え込んだものです

挿木をする時は10cmくらいの穂木は、その年には数cmくらいしか成長できませんが
次の年には30~40cmの立派な二年生苗となっているのが印象的ですね


今年の3月中旬に挿木をした苗
活着率はおおよそ70%くらいの感じです

暑い夏が終わり秋口になって再度新葉が展開し始めたのは
過ごし易い気候が訪れたので、土中でも新しい根が活動し始めた証拠で、とても喜ばしい現象です


さてここで改めて、今年の春に挿木をした当歳苗(とうさいなえ)と
隣の二年生苗の成長ぶりを比較して見ましょう


当歳苗は背の高いものでやっと15cmほどで
状態としては、暑かった夏を乗り切り、秋口になってやっと新しい葉が展開したところですが

言うなれば、まだ将来の展望は見えず、とにかく生き抜くことに精一杯の感じですね
それに、厳しい冬の到来も一刻一刻近づいていて、ぐずぐずしているわけにはいられません


比べて二年生苗の方は、いかがですか、この勢いのいいこと!
背丈は30cmを超えて40cmにもなっています

太さだって、ほんのマッチ棒ほどの当歳苗に比すると
すでに4~5mmあって、しっかりと木質化して頼もしい限りです

よろしいですか、みなさん!

たった一年間ですよ
一年間でこれだけ成長させることができるんですよ

その秘訣を勉強するのが今日の課題だったのです

そして、秘訣はたった一つ

★挿木当歳苗は、二年目(翌年春)には植え替えず、挿木したままで育て
三年目になって初めて一本ずつ仕立て鉢に移して独立させる

理由は

発根した当歳苗を翌春に植え替えても、根付くのに精一杯で
この段階では、成長するためのエネルギーが、根にも幹にも養分が十分蓄積されていないのです

もしも、無理をして二年目の春に仕立て鉢に移すと
1~2年間は現状維持が精一杯で、じっとウズクマッテしまい、かなり成長が遅れてしまいます

もっとも、それを逆手にとって年月をかけるのを惜しますに
味のある超ミニに挑戦している愛好家さんもたくさんいらっしゃいます

まあともかく、先を急ぎ過ぎてはいけないのが盆栽作りですが、幼苗の時代に根と幹をある程度充実させておき
その後のサイズの短縮は切り込みの技術でカバーするが現代流でしょう

と云うわけで、今日のポイントは
舞姫挿木当歳苗は、二年目の春に植え替えせず、三年目に仕立て鉢に独立さる


右側が二年生苗、隣の仕立て鉢が今年の春に独立した三年生苗

この三年生苗だって、今年一年間は根付くためにエネルギーを費やしたため
成長の比率は二年目にははるかに及ばないことは画像から一目瞭然ですね

ですが、今年中で鉢内にかなり根が回ったはずなので
来年は著しい成長をとげるはずです

そして、立派なミニ盆栽になるためのトレーニングが始まるわけですが
それらはまたの機会に

では!

2014年10月15日水曜日

舞姫・取木の下準備

昨年の9月初旬に舞姫の種木を追加仕入したことは「つれづれ草」でご紹介しましたが
今日のつれづれ草はその記事を参照しながらご覧になって下さい

昨年9月に追加補充した種木は、ほとんどが取木用に針金で結束してあったんですが
そのコブ状のクビレの箇所に水苔を巻いて保護しておいたところ

去年は特に残暑が厳しく10月半ば頃まで気温が高かったせいでしょう
ほとんどが発根してしまいました

つまり、一年に2回も取木ができたという結果になったわけです
もちろん想定内のことでもあったので、秋の内に親木から取り外して仮植えのまま無事越冬しました

そういう事実もあるので、環状剥皮(かんじょうはくひ)による取木をするときでも
下準備の針金結束を施をお勧めします

で、今日はその下準備の効果のほどをお見せしましょう


盛夏のころに太幹の種木の上部を針金で結束
結束箇所の幹径は3.0cmで、舞姫もみじとしてはかなりの太さがあります

ただ、この箇所のさらに上部には、この春から入梅にかけ何本も取木をかけておいたので
夏以降も葉数がやや少なく、幹の太りが鈍ったため、針金がほとんど食い込んでいませんね

この感じだと、針金が食い込んで結束の効果が現れるのは
早くとも来年入梅前ごろまで待たねばなりません

もうちょっとの我慢なようです


さて、こちらは中ぐらいの太さですが、かなり食い込んでいますね

ちなみに、下の矢印(2)の部分の幹径は1.2cmなのに
上の矢印(1)の部分はすでに幹径1.5cmに太っているんです

このように針金の結束法は、発根の促進だけでなく
ゲットしようとする種木の根元にあたる部分を急速に太らせてくれる効果も絶大なんですね

こりゃ、やめられませんね!


こちらは細幹の様子

結束した上部には葉がたくさん繁っていたので
幹の太りが促進されてご覧の通りです


矢印上からの太さ(幹径)は

(1)は1.1cm
(2)は1.4cm(根元になる部分)
(3)は0.9cm

つまり、針金結束によって取木後に根元となる部分は
すでに直径で0.5cmも太くなっているんですね

これに加えて(2)付近からの発根により、さらに太りは促進されますから
元の太い堂々たる立ち上がりがさらに強調されるはずです

このように取木前の針金の結束による効果は、たんに発根が促されるだけではなく
ゲットする素材の優劣に深く影響するわけです

みなさんも優れた素材を求めるならば
このようにちょっとした心がけで可能性が大きくふくらみます

それでは、まずは実行ですね

2014年10月2日木曜日

舞姫超々ミニの作り方(足し算と引き算)

盆栽作り、特にミニ盆栽においては、そのボディーや枝作りの過程において
何時も同じような手入れや培養法をしていてはいけません

例えれば、不要枝さえ切らずに肥培してぐんぐんと成長を促す足し算的(できれば掛け算)の技法と
不要枝を外しながら抑制した培養を心がける引き算的の技法とをメリハリよく施してやりましょう



舞姫もみじ超々ミニ
葉先まで樹高3.5cm、おそらく3.0cmで完成するでしょう

まだ芯も役枝も長めですが、もう一年でさらに全体の輪郭はかなり小さくなります
それらの節間がつまっているので追い込みが可能だからです

現在の仕立鉢は間口6.0cm(2号)ですから
来春には1.5号鉢かそれ以下の鉢に入れるつもりです

この舞姫は今年の春から引き算的培養と手入れがされてきたわけで
来年以降のしばらくはそれが続きます



昨年の7月頃の姿(Part206のNo,26より)

この時期は春の芽の先端を摘まずに
伸ばしに伸ばしている足し算(掛け算)の時期でした

もちろん水も肥料もたくさんやってりますから
葉も大きく肉厚です



ボディーを拡大して見ます
枝数は少ないのですがマルマルと太い軸ですね

左の足元にちょっと大きめのキズ(灰色の癒合剤)があるので
これを埋めるためにも枝を走らせているんですね

まさに足し算的です



引き算の過程にある現在の姿をもう一度見てください
枝の太さや葉の大きさ、また枝の節間の長さなどが両者ではまったく異なっていますね



昨年7月時点での追い込みの計画図
おおよそこの通りに今春に実行し、その後に吹いた芽で現在の枝を形作っています

さらに、足し算的培養のおかげで
足元の傷もほとんど完治しました



赤点で示した枝や芽はほとんどが今年に吹いた芽です
春から入梅にかけての施肥も2回ほどですが、それもほんの少量でした(引き算的培養)



同じ画像ですが、見やすいように赤点をつけずにご覧にいれます

昨年に比べて幹筋は格段に太くなり、いわゆる幹味(みきあじ)が各段に向上しました
さらに、各枝の節と節の間(節間・せっかん)が短くなりなりました(重要)



来春には鉢をもっと小さくして赤線のところまで追い込みの予定
節間が短くなったので輪郭線はさらに小さくできます

これから数年は引き算的手入れと培養を重ね
化粧鉢の間口は3.0cm、樹高も3.0cm以内の超々ミニを目指します

以上ですが、とにかく盆栽は足し算と引き算の手入れと培養をうまく交互に繰り返して
メリハリよく作り込むことを覚えてください

では!

2014年9月30日火曜日

植替え不足の応急策

今春、すでに植替え時期を過ぎてしまったころに
高齢(90歳)で、もう面倒がみられないという愛好家さんから譲り受けた25鉢の五葉松

ほとんどが幼苗から仕立てたということで、樹形はなんとなく素人っぽい感じですが
樹齢が40~50年の古さかくる素朴な味わいがあり、どの鉢もどこかにイイところを持っています

培養の状態からみると、いずれも植替えと古葉透かしの不足が目立っていましたので、これを処理
入梅明けの夏の盛りには寒冷紗の下に置き、水やりにはかなり気を使いました

ちなみに、五葉松では過水は絶対避けるのは鉄則ですが
かといって、極端な水切れはもちろんいけませんね

ということで、今年は足早に秋が来て、施肥も行い作柄はまあまあとみうけられていたんですが
涼しくなって湿度が下がってくると、暑い夏の盛りよりもかえって鉢土の乾燥が気になってきました

詳しく言いますと、ほとんどの鉢が植替え時期が過ぎており
その上に根元の土がコチコチに固まっていて、足元付近には水が浸み込んでいない状態です

植替えの際に根の底の古根や古土をよくほぐしておけば、このようなことにはならないのですが
持ち主であったおじいちゃんの植替えの癖でもあったのでしょうね(根の外側だけさばいて植替えていた)

いまの状態では冬越しが不安です
冬期は湿度が低くなり思わぬ乾燥で失敗しますからね

鉢の表面は湿気があるように見えても
根の芯がカサカサに乾いてしまい、寒さとの二重苦で衰弱してしまうんです

ということで、来春の彼岸ごろの植替え適期までの応急策を考えました
みなさんには、ちょっと怖いような荒技になりますが、参考にしてください


90歳の大ベテラン愛好家さんが、幼苗から仕立てた五葉松、推定樹齢は40年以上
今どきは珍しい直幹樹形ですが、あの当時は直幹体が大流行していたんですよ


樹高70cm

現在の正面より少々左に振ってやると
左右の枝の長短強弱に統一されたリズム感が感じられるようになります

来春の植替え時には楕円の浅鉢に入れるつもり
木肌の古色感と根張りのよさに味わい深いものがあります


全体の葉色はいいのですが、勢いの弱い芽がご覧のように少しずつ枝枯れしています
原因は根元の底部の土が固まっていて、根の芯に水が行きわたていないからですね


さて、作業にかかりますが、用意するのは電動ドリルと先端のビット
図で取りつけられているのは、口径が1.5cmのビットで下は0.5cmのもの

ミニ盆栽専門であれば千枚通しや手もみのキリでも十分でしょう


根張りを傷つけないように、根の底部中心を目がけてやや斜めに穴を開けます
ビットの先端が鉢底に達するまでの深さが望ましい

それと、作業の前にはあらかじめ鉢をやや乾かし加減にしておくこと
用土が湿っていると、吐き出される土が粒状ではなく泥団子状になってしまいます


長い年月足元の土をほぐしてこなかったのでしょうね
ご覧のように粒状ではなく粉末状の土屑が出てきます

これでは根の芯に水も空気も入りにくく
根は窒息状態になってしまいます


足元の周囲に7~8個の穴を開けました
土屑が元の穴に戻らないように、上手く掻き出してください


赤玉土プラス桐生砂の普通の植え土(中粒)を入れる
竹棒で突きながら奥まで生き届くように


すべての穴を植え土で塞ぐ


以上で作業は完了ですが、言い残したポイントも改めて挙げておきましょう

1 作業の時期はいつでも可能(この穴開けによる根の切断では樹勢に影響はありません)

2 五葉松の古木では、あまりに根の周囲の固まりがひどい場合
  次の植替えで固まりの100%を一度にさばかず、半分もしくは三分の一ずつ数回に分けて行う方が安全

3 この応急策は、鉢が小さ過ぎて水やりが間に合わなので大きめの鉢に一時入れておく
  その場合とは条件や目的が異なります
  あくまで、根元の鉢土が固まって芯に水や空気が流通しない状態を解決する方法ですね

よく水が浸み込んでいきますよ

それでは!