2014年10月2日木曜日

舞姫超々ミニの作り方(足し算と引き算)

盆栽作り、特にミニ盆栽においては、そのボディーや枝作りの過程において
何時も同じような手入れや培養法をしていてはいけません

例えれば、不要枝さえ切らずに肥培してぐんぐんと成長を促す足し算的(できれば掛け算)の技法と
不要枝を外しながら抑制した培養を心がける引き算的の技法とをメリハリよく施してやりましょう



舞姫もみじ超々ミニ
葉先まで樹高3.5cm、おそらく3.0cmで完成するでしょう

まだ芯も役枝も長めですが、もう一年でさらに全体の輪郭はかなり小さくなります
それらの節間がつまっているので追い込みが可能だからです

現在の仕立鉢は間口6.0cm(2号)ですから
来春には1.5号鉢かそれ以下の鉢に入れるつもりです

この舞姫は今年の春から引き算的培養と手入れがされてきたわけで
来年以降のしばらくはそれが続きます



昨年の7月頃の姿(Part206のNo,26より)

この時期は春の芽の先端を摘まずに
伸ばしに伸ばしている足し算(掛け算)の時期でした

もちろん水も肥料もたくさんやってりますから
葉も大きく肉厚です



ボディーを拡大して見ます
枝数は少ないのですがマルマルと太い軸ですね

左の足元にちょっと大きめのキズ(灰色の癒合剤)があるので
これを埋めるためにも枝を走らせているんですね

まさに足し算的です



引き算の過程にある現在の姿をもう一度見てください
枝の太さや葉の大きさ、また枝の節間の長さなどが両者ではまったく異なっていますね



昨年7月時点での追い込みの計画図
おおよそこの通りに今春に実行し、その後に吹いた芽で現在の枝を形作っています

さらに、足し算的培養のおかげで
足元の傷もほとんど完治しました



赤点で示した枝や芽はほとんどが今年に吹いた芽です
春から入梅にかけての施肥も2回ほどですが、それもほんの少量でした(引き算的培養)



同じ画像ですが、見やすいように赤点をつけずにご覧にいれます

昨年に比べて幹筋は格段に太くなり、いわゆる幹味(みきあじ)が各段に向上しました
さらに、各枝の節と節の間(節間・せっかん)が短くなりなりました(重要)



来春には鉢をもっと小さくして赤線のところまで追い込みの予定
節間が短くなったので輪郭線はさらに小さくできます

これから数年は引き算的手入れと培養を重ね
化粧鉢の間口は3.0cm、樹高も3.0cm以内の超々ミニを目指します

以上ですが、とにかく盆栽は足し算と引き算の手入れと培養をうまく交互に繰り返して
メリハリよく作り込むことを覚えてください

では!

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