亀の甲羅のように根張りが盤状に発達した楓
盆栽界には昔から有名な「世界の図」という銘の名木が存在します
起伏をもって広がる根のようすが、まるで世界地図のようで
それはそれは素晴らしい個性をもった名品として知られています
盤状に広がりを見せる根張り
ただし樹高はわずかに7.0cm、まさにミニ版の「世界の図」
このような盤状の根張りはどうやってできたのでしょうね?
その方法についてお話してみましょう
A 地表に出ている根の先端にさらに楓苗を呼び接ぎする方法
活着(1~2年)したら根だけを残して呼び接ぎ苗は切り離します
そして、根の発達を見ながら、さらに同じように呼び接ぎを繰り返して根張りを大きく広げていきます
この方法は根張りの発達だけでなく、根張りの不足した部分の矯正法としても
しばしば行われる技法です
後ろ姿
後ろ姿
B 取り木は一般的には台木の先端の頭部や枝を取るのが普通ですが
この方法では、この楓のように驚異的な盤状の根張りを一気にゲットすることは難しいですね
そこで、「背取り」といって、ある程度太みのある台木の背や肩や腹(コブ状ならなおいい)にあたる部分
つまり側面に取り木をかけ、一気にえぐり取ってしまう方法があります
つまり現在の幹は、もともとは横に伸びた枝だったと推測されますね
それにしても、このように甲羅状に起伏ができ
中央が盛り上がって裾野が広がるにはかなりの年月を要します
驚き!!
さあ、あなたもコブ状になった楓の取り木材料をみつけ「背取り・せどり」をやってみましょう
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