昭和の末ごろから平成にかけて一世を風靡した紅千鳥
芽出しの色が鮮やかで葉形も小さく端正、そのうえ持込により真っ白に仕上がる木肌も美しい
だが、当時さかんに作られたものは大物盆栽がほとんど
いまでも小品盆栽、まして10cmサイズのミニはほとんど見かけません
さて、今回手に入れた紅千鳥、ごらんのようにきれいに曲線を描いて裾野をひろげた足元
幹模様、コケ順、枝配りも万全
これほどの優れた素材
焦らずにじっくりと時間をかけて仕上げたいものです
座元の左右は7.0cm強
樹高は10cmでおさまります
正面の拡大図です
幹模様、コケ順もよく、枝順も出来上がっていますから
未完成な頭部を検討してみましょう
足元からの模様の流れを追っていきますと
白点に位置当りが芯の位置であることがわかりますね
白点が芯候補として残す芽
左右の青点も枝として残す芽ですね
三つの赤点の芽は取り除きます
赤点を消してみました
とはいえ、白点もこのまま芯として最後まで使うかどうかはまだ未解決です
白点の枝の元から、さらにいい角度に短い芽が吹けば、躊躇なく切り替えるでしょう
足元からの模様に添って、小模様の入った愛嬌のある頭を作ることが最大の課題です
後ろ姿
ところで、不思議なことに縦長の蘭鉢に入っていますね
その謎は?
間口はあまり広げずに縦長の素焼き鉢で培養すると
植物の根の向地性の原理によって、どんどん下方へ伸びます
そして、根の伸長により目を見張るほどに培養の効果が上がるそうです
見てくれよりもこの紅千鳥の培養を最優先させた実験です
二年間はこのままで肥培してみます
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