2008年3月4日火曜日

楓石付大改作

セミプロや愛好家が月に1回集う市内の小さな盆栽交換会で
持ち荒らしたごく古の楓石付を格安で手に入れまし

このようなお楽しみの交換会にも、たまには掘り出し物が出品されることがあるため
車で10分ほどの近い場所だし、私は欠かさず顔を出すようにしているのです


枝は伸び放題荒れ放題、所々に枝枯れも見られかなり痩せています
虐待されてきたんですね、かわいそう、人間でいえばまさに瀕死の重傷です

しかし、石を噛んだ根の模様と古さは抜群のものがあります
生きている枝の芽先を観察すると、なんとか一命は取りとめることができると判断しました

それでは、作業に掛かる前の段階で
残して活用する骨格の部分と不要な部分との目当てをつけておきましょう


いかがですか、この古さは貴重ですね


白線内の骨格は活用し、外側は不要になります
幸い大改作の時期としては今が最高、荒治療が可能です

現在の樹高は足元から徒長枝の先端までは80cm超
切り戻しの目安は50cmくらいの高さです


まずおおよその構図を確かめてから、枯れ枝や不要枝から切り始めます
(小型の鋸と又枝切りが必要)


いかがですか
枯れ枝や不要枝を切り取るうちに、だんだんと構図がはっきりしてきました

構図は少しずつ見えてくるものなので
この段階では決して慌てて作業を急いではいけませんよ


おおよその剪定が終了
この段階でもう一度完成予想の構図を再確認し、最終的な作業を待ちます


第一段階の作業は一段落しましたが、これからが肝心な時間のかかる作業ですから
仮の傷口が乾かないよう癒合剤で保護することを忘れないように


木肌や根と石の絡み合った凹みなどの掃除を行います


幹の掃除や仮の傷口に癒合剤を塗ったりした段階で、ゆっくりと眺めてみましょう


3本の幹の芯の長さはまだ決まっていませんし、活用する利き枝の長さもまだ
その二つが将来の重要な決め手になるので、最後の作業にします


枯れ枝は元から切り戻します


ノミで削り、さらに切り出しナイフで滑らかに整え癒合剤を塗ります


最後に芯と利き枝を切り整えて作業完了
現在の樹高は48cmとなりました


植替え後ムロに保護(必須)

頭からスッポリとビニール袋で覆い、一日数回霧水をやって幹の乾燥を防いでやります
古木なので発芽まで約一ヶ月くらいかかるでしょう

続編をお楽しみに

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