2022年6月18日土曜日

楓超ミニ盆栽

まだ新型コロナ禍に襲われる前の初夏の頃、東京の下町の歯科の院長さんから譲り受けた50~60鉢の超ミニ。当初はそのみごとな「痩せ作り」のしまった木姿を維持するのは困難極まると思っていましたが、鉢が小さ目なのと植え替えが基本に忠実なので水はけがよく、思いの外培養にが楽でした。



樹高11×16.5㎝
推定樹齢35年


甲羅吹きが変形に発達しておもしろい樹形になりました。目立った傷のないのが培養の古さを表しています。足元の踏ん張り加減にも変化があって秀逸です。やや右側面より。


やや左側面より


後ろ姿。後ろ枝がないのがちょっと寂しい感じですね。不定芽が吹きそうな雰囲気がありますから、気長に不定芽を待つのも一つの手でしょうね。













 

2022年6月17日金曜日

照り葉つる梅もどき

つる梅もどきの中には特別葉性が細かくしかも美しい照り葉のものがあるので、それらを一般のつる梅もどきと区別して「照り葉つる梅もどき」と呼んでいます。
それに似た「岩梅づる」という樹種がありますが、詳しいひとはその両者を厳密に区別しているようです。


照り葉つる梅もどき
樹高16×左右21㎝


まだ青々としていますが数えると20粒以上の実が成っています。
夏場に水を切らせて落果させないようにがんばります。


根上がりの部分にも見事な時代感がついって見所になっています。


実が熟していない頃に水切れや過肥は落果の原因となります。
実成り盆栽の大事なポイント!


半懸崖風のやわらかい樹形です。秋になって実がはじける頃の風情はたまりませんね。

 

2022年6月12日日曜日

第14回日本盆栽展

昭和9年に開催された第1回国風盆栽展はその後順調に回数を重ね、あの太平洋戦争の始まらんとする昭和16年には、第14回を迎えていました。
それにしても、これから大国米英との開戦を意識していたはずの国民とその生活は、案外にのんびりしていたようですね。


130点の作品が出品されています。


東京都の上野公園内にある都立上野美術館が初回から現在までの会場です。


会長 伯爵 松平頼壽 小品棚飾り

明治から昭和にかけての盆栽愛好家。四国高松の松平家に生まれ、後に貴族院議長。小品盆栽を愛好研究し現代盆栽小品盆栽の基を築きました。


小松蒼松園 杜松 石菖

明治から昭和にかけての盆栽家。この方のお孫さんと筆者はけっこう親友です。


小出松竹園 五葉松 獅子頭もみじ 杉

現代は2代目さんが守っている東京の名園。


副会長 伯爵 酒井忠正 小品棚飾り

華族さまの趣味の域ははるかに超えていますね。