2023年2月12日日曜日

山もみじ懸崖超ミニ

何時頃、何処から、どの様な身の上話があって、我が家の盆栽棚にやってきたのかなどは思い出せないが、とにかく居座って長くなった。


初めから直径5.5㎝の一蒼鉢に入っていたのは覚えている。


形も太さも大して変わらないけれど、木肌に時代がついたのが一番の変化のようです。


足元の後ろあたりから眺めてみると、幾らか力強さも感じられるようになったかな?


樹齢は十数年というところかな?
少々あたまが長いようですが、じっくり考えます。
とにかく、可愛い奴です。

 

2023年2月10日金曜日

平安東福寺・コレクションのコツ②

今は物故者となられましたが、東福寺の手捻り鉢をたくさん(2~30)お持ちになっている愛好家さんが近所においでになり、非常に親しくお付き合いをさせていただいていました。その方は普段から、これらは昔若いころに500円で買ったもんだよ、と公言されていました。


現在ならば安くて3万、出来が良ければ、まあ5万円が相場でしょうね。


500円とは信じられないような相場ですが、これは嘘ではありません。昭和40年代に入って小品盆栽鉢ブームが訪れる僅か直前まで、東京や大宮へ小鉢の売り込みに来ていた東福寺の金銭的な評価は厳しいものでした。


平安東福寺の素早いヘラ使いの見られる手捻り南蛮風。



楓に東福寺の落款、この小さい楓の落款は珍しい。

 

2023年2月7日火曜日

東福寺・コレクションのコツ①

中国における小鉢ブームもいよいよ佳境に入って、以前はやや敬遠気味であった釉薬作品中心の作家、例えば平安東福寺などの作品にも動きが出てきたようです。
そこで今日は、東福寺の作品に出合った時のこころがけをお話をしましょう。


日本の盆栽鉢作家のナンバーワンと言えば、それは即ち平安東福寺。
陶芸は土と炎の芸術といいます。それに習って、作家の用いている土の特色をしっかりと覚えましょう。作家は気に入った土を大切にします。
その土の顔をを覚えれば、真贋の鑑定は無敵となり、偽物を掴むことはなくなります。


間口23.5×奥行23.5×高さ4.5㎝
平安東福寺の落款に添えて
七十九才と釘彫で記されています。


東福寺の土目とヘラ使いの特徴

1 堅牢な質感は独特です。
2 存在感を伴った温か味は
東福寺ならでは。
3 スピード感が感じられるヘ
ラ使い。