2022年9月3日土曜日

天目釉外縁長方

しまい忘れの未整理の小鉢などを片付けていると、ときどき思わぬ珍品らしきものが出てくることがあります。どこからいくらで買ったのかもすっかり忘れているので、気楽そのもので、我を忘れてしばし没頭してしまいます。


天目釉外縁二段足長方
間口10×奥行き7.0×高さ4.1㎝


ついこの間でてきたのが「真葛香山・まくずこうざん」ばりのこの天目釉の長方鉢。

鉢裏に四角落款があるのですが押しが甘いので薄くて読めず、残念!
ただボディの膨らみ具合と釉薬の色つやは申し分なし。持ち込みもよく、無傷です。


真葛香山は幕末から明治期に活躍した日本小鉢界の最高峰の作家で、遺されたその作品はほとんどが図録ものの有名品です。
今日の掘り出し物は、真葛によく似た天目釉の長方鉢として覚えておいてくださいね。きっとみなさんのお役に立つ時がくるでしょうから。
とにかくそう簡単には実物にお目にかかるような代物ではないので、日頃から図録をよく見て勉強しておいてくださいね。

 

2022年9月1日木曜日

清心染め付け八枚組

今から5年以上前に、清心と親しくしている東京の超ミニの愛好家さんから譲ってもらったセットの豆鉢。やっとここで見つかりました。失せ物は意外なとことから突然現れるのが常のようで、今回も記憶にない場所から忽然と姿を現してくれました。



前列左端
間口1.3×奥行き1.3×高さ1.2㎝


後列左から2ツ目
間口2.1×奥行き1.8×高さ0.7㎝


前列 左から 染付正方 染付正方 染付六角 染付八角
後列 左から 染付正方 染付長方 染付六角 飴釉八角


八点のセットの中に一点だけ飴釉の八角鉢を混ぜて変化をつけました。効果あり!
染付の呉須の濃淡がまことに巧みですね。


清心の作品には染付は非常に少ないので、その点からも高い評価を得られる作品です。
まあ、清心の作品中でもかなりハイレベルな珍品と言えるでしょうね。