2022年4月8日金曜日

四月の盆栽フリースクール

大変遅くなりましたが、 四月の盆栽フリースクールの日程をお知らせいたします。

第一回 4月10日(日) 午前10時より午後4時


第二回 4月24日(日) 午前10時より午後4時




灰釉反縁丸輪花式

間口16×奥行16×高さ5.5㎝


かって千葉県松戸市に存在したアマチュア鉢作家グループのリーダーで
雅号は「頼仙」


茨城県の益子や笠間方面の借り窯に
よって、硬質のしかも親しみやすい味わいの作品を残しました。





2022年4月2日土曜日

小野義臣にそっくり

ご覧のように小野義臣にそっくりな鉄砂の丸鉢を手に入れました。もっとも手に入れたと大袈裟にさわぐほどに大枚をはたいたわけではなく、作家不明でも結構楽しめると思ったからです。


鉄砂釉(てっしゃゆう)間口11.5×奥行き11.5㎝


①鉄砂釉がほどよく変化していくつかの見所を作っています。
②透明感のある釉薬の魅力。


③胴から縁にかけてのまろやかな線が美しい。


④手に取る前にはひょとすると、と思いました。


限りなく似ていながら幾つかの決定的な相違点が眼を通し、手の皮膚を通し、私の感覚を刺激してきます。
⑤胴や縁の厚さの相違。
⑥胎土の異なり。
⑦造形的には足の部分の作りがもっとも気になるところでしょう。義臣の作品の足のイメージとはかなり異なります。
⑧無落款であることは気にする必要はありません。


⑩このように 小野義臣や市川苔州や竹本隼太などに似た無名の作は案外に多いものなので、これらの釉薬の変化などを無欲に楽しむのもひとつの趣味の方向性だと思います。

 

2022年4月1日金曜日

実生山もみじの作り方

春先に山もみじの種子を蒔いて、10から20本の実生苗で風景を形作り次第に盆栽らしく整えていきます。下にご紹介した株立ち状の風景はおおよそ5~6年生で、樹高は約30㎝(鉢の間口は15㎝)ほどですが、根元はすでに癒着しはじめておりあと数年もすれば盆栽としての古色感が見られるようになるでしょう。


松類の場合は寄せ植えした根と根が癒着するには相当な年月が必要です。ところがもみじや楓の場合は、割と短い年月の間に実生苗の足元が癒着して株立ち樹形と見分けがつかないように発達して、貫禄を示すように変形します。


後ろ姿


長短、大小、強弱などの表現に気を配りながら少しづつ景色を作り上げていきましょう。


山もみじとしては芽先が紅くて細かい。所謂素性のいい優良品種だといえます。


今年の植え替えは必要ありません。来年の春先の植え替えの際には、苗を一本一本ほぐさず、すべての幹(⒓本)を一本の幹として扱いましょう。

このようにすると、盆栽としてはわりと短期間に実生から盆栽を作り上げることができます。あなたもチャレンジして武蔵野の雑木林の風景を楽しんでください。