2022年11月23日水曜日

楓葉落ち後のスタイル

樹高約22㎝の楓。隣市の愛好家さんが20年以上の歳月をかけて作りあげてきた、なかなかの優れものです。まだ主幹の上部の細部にハサミが入っていないので課題はいくつか残っていますが、来春までに答えを出すようにしましょう。
愛好家さんの所有物は、とにかく時間をかけてあるので、持ち込みの味わいに富んだものが多いのでそのあたりがうれしいですね。


主幹の頭付近に課題が残るといいましたが、向かって右に添った副幹の斜めに伸びた勢いも大切な見どころです。


後は来春に化粧鉢の選定をすることですね。
鉢の大きさや形によって盆栽のイメージは左右されます。
柔軟に、辛抱強く、木姿の引き立つような鉢を探しましょう。

 

2022年11月16日水曜日

山もみじの葉性

秋の紅葉も終わり、本格的な休眠期に入る直前の剪定を待っているところですね。



山もみじは、飛んで風に乗った花粉が自然界の山もみじ同士で
交配して繁殖します。
今日ご紹介する2本の山もみじのミニ盆栽は、兄弟実生の苗を素材にして
コツコツと20年もかけて作り上げてきた素材です。


さて、どっちのほうが葉性がいいか、皆さんはお分かりになりますか?
向かって左の細い幹のほうが葉が細かくって紅葉もきれいですよ。

理由は、

左のほうが葉柄が紅いですね。山もみじの場合、葉柄の紅が濃いものほど、葉が細かくて葉の色も紅が強いという性質がみられます。
反対に、葉柄の緑が強いものほど伸びがいいということになります。
これを知っていれば、雑木類の葉のない季節でも品定めが可能だってことですね。









 

2022年11月6日日曜日

ルーペ(鉢の鑑定)

小鉢が好きで、それらを特に蒐集目的で愛好している盆栽人にとって、ルーペは必携のグッズですね。若い頃はともかく中年を過ぎてからは、コレを忘れた時などは良品に出会えても安心して購入する気になれませんね。
どんな小鉢でも自分の目で傷の有無を確かめる習慣がついているので、ルーペなしでは買い物をしないようにしましょう。


愛用のルーペ(倍率9倍)(折りたたみ式)


宝石鑑定用のルーペが使いやすそうですが、自分は、洋服の生地屋さんの筋から30年くらい前に頂いて以来の古い付き合いです。


長いほうの一辺が5㎝くらいで手ごろな大きさ。よく見えますよ!
ということで、小鉢を勉強したい人は是非とも手に入れてくださいね。

 

2022年11月5日土曜日

葉落ち後(楓ミニ)

昨年の夏前に東京の歯医者の先生から譲り受け二回目の夏を無事に乗り切り、痩せていた芽先もこの秋になってやっと肥えてきた感じです。松戸の冬もけっこう厳しいですから、ちっとは肥やしておかないと、枝枯れって恐れもあるし、用心に越したことはありません。


葉落ち前 楓ミニ 樹高10.5㎝


葉落ち後

一廻り幅が増えて枝先に力が加わりましたね。来春には必ず植え替えて樹勢を付けて枝の追い込みを心がけます。
足元からの力強い幹模様と躍動する枝の動きが見所の、ちょいと憎い奴ですな。