2016年2月26日金曜日

舞姫もみじ親木の盆栽への道

3年も前から盆栽への道を探っていた舞姫もみじの二代目親木
挿し木や取り木でかなり子孫も残したし自らの太みも随分と進みました

今年こそ大手術(根洗いと切り込み)を敢行し
盆栽への道を歩ませてやろうと決めていました

過去の参照記事 2013/5/3 2013/9/11


数年前には10㎝ほどだった足元の幹径も現在では1.0㎝ほど太り合計で11㎝
幹肌の味わいもかなり古色感も出てきました

上部は取り木や挿し木の種木として活躍し
なお自らを高めるチャンスを狙っていた、そんなところでしょうね

さあ、作業開始です


枝葉の細かい舞姫もみじの性質上、やはり根っこも繊細ですね
その性質に加え、小さい時から鉢の中で培養していたのでやはり繊細ないい根っこになるんです


真下の根っこを攻めます
常に根のガサを薄くするように心がけます


竹ベラで土を削り、水圧ポンプで泥を洗って根を切り込む
この作業をなんども繰り返します


ほぐした用土を水圧ポンンぷで洗い流したところ
この根っこをさらに切り込み、さらに竹ベラでこびりついた土をほぐして行く


根気のいる作業ですが、夢があって楽しい


肝心なのは根の底の部分をしっかり攻めること
云うまでもありませんが私達が目指すのは「盆栽」です

「盆栽」と云うからには鉢に入らなければなりません
だからしっかり根を追い込むことが必要条件なのですね


数年間は仕立て鉢で培養します
置き場所は二重のビニールハウスの中で最低条件は凍らせないこと

それでは、また!!

2016年2月19日金曜日

取り木素材の本植えと処置

立春から約半月が経ち
いよいよ植替えシーズンの到来という気分が盛り上がってきました

今年は暖冬のせいもあって早めに始めようとはしていたのですが
やっぱり寒が明けないうちは、気分も身体にも弾みが来ないというのが正直なとことです

10日ほど前からとりかかったのがまず舞姫もみじの取り木素材
昨年取り木して入梅から夏にかけて親から外し、仮植えしておいた分の処理と本植え

過去の参照記事

1  2


太めの親指くらいの舞姫もみじの素材
八方によく発根しています

何といってもこのヘソの部分の処理が一番大切
できれば今年中に完全肉巻きをねらいます


下からばかりでなく上根(うわね)もしっかり攻め
周囲の根が高さを揃えてやりましょう


高い位置から発根した根は切って、高さを揃えます


こんな感じですね
木質部を囲む円状のカルスが発達してヘソの部分を覆います


発根した根も恐れずに短く追い込みます
枝と同じように根も徒長させてはいけませんね


彼岸ごろまでの寒さや乾燥はまだまだ厳しいです
理想は湿度のあるビニールハウスですが、最低限冷たく乾燥した北風からは守ってやってくださいね

それでは!

2016年2月16日火曜日

ピラカンサ葉刈り

今日の教材であるピラカンサはジャンルでいうと
雑木類の実物盆栽に属します

外来種のためか、一昔前では園芸品種として盆栽界での格がやや低く見られていましたが
培養技術の進歩などもあって、今では実物盆栽の中でも不動の人気樹種となっています

培養を重ねるにしたがって古雅な趣を見せる木肌の味わいや
細かく密な様相を呈する小枝など、盆栽向きの優れた要素に恵まれているからでしょう


樹高9.5×左右16.5㎝

今までの芯(頭)の位置が気に食わなかったので立て替えているところ
左右の利き枝の力に弾みが感じられなくなったので、いちど葉刈りをしてみよう

ピラカンサの葉刈りは他の雑木類と同じ時期
つまり新芽の固まりかけた5月ごろが適期ですが

樹勢さえよければ、春を前にした今ごろ
剪定を兼ねてやれば効果的です


常緑ではあるが葉の元に隠れている冬芽を大切に扱う
指で取れない葉は、ハサミを使って元からていねいに切り取る

枝先の微妙な調整を目指している場合は
葉刈りをしながらの剪定は避け、まずは葉をすっかり落とすことに専念しましょう


枝先と全体のバランスをじっくりと観察する

1 一か所にいくつもの芽が寄ってしまった枝先
2 勢いがつき過ぎている枝先
3 流れに逆らった枝先
4 上向きに徒長ぎみの枝先
5 下向きの徒長ぎみの枝先

などをていねいに一芽一芽よく確認しながら剪定する


調和と統一感が出たようです
5月にもう一度やってさらに追い込むつもりです


後姿

ピラカンサは挿し木、取り木などが簡単で非常に強壮な樹種です
是非ともチャレンジしていただきたいですね

それでは