ラベル 獅子頭もみじ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 獅子頭もみじ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2019年10月30日水曜日

獅子頭もみじ

 ある名の売れたベテラン愛好家さんが、ご病気のため引退されるについて、その愛蔵品を盆栽屋.comが一括まとめ買いしたことはこのブログでお話ししましたね。ところがそのご本人と盆栽の何点かが、15年ほど以前に発行されたある有名盆栽雑誌に紹介されていて、その雑誌も盆栽たちと一緒に松戸の「みやもと園」へと引っ越してきています。


そのうちの1点、文人風の獅子頭もみじです。15年前の雑誌に載っている姿も現在の姿もほとんど変わりなく、わずかに太った感じが異なるくらいで、飄々とした文人風な自然体はそのままです。


15年前の鉢と同じ鉢に入っていて、足元が発達しているのでギツギツな感じです。もっとも、根が可愛そうだからなどと鉢を緩めたりすると、急激に木が太ってしまって、年月をかけて作りこんだ雅味が失われてしまいますから、くれぐれもそれだけは注意しましょうね。


後姿。
この獅子頭の他にも15年前の姿から、間違いなくこの木だろうと想像できる盆栽が数本ありました。
盆栽って、気長に根気よく育てるものだとつくづく思いますね。
みなさん、がんばりましょう!

2017年10月23日月曜日

獅子頭もみじ筏吹き樹形





それほど多くはありませんが、筏吹きという樹形があります。自然界において朽ちかれた幹から複数本の枝が立ち上がり、やがて幹となってまとまった景色をけいせいしていきます。
それほど多くはありませんが、筏吹きという樹形があります。自然界において朽ち倒れた幹から複数本の枝が立ち上がり、やがて幹となってまとまった景色を形成しています。

その倒れた幹が横たわった筏のように見えるために「筏吹き樹形」と呼ばれています。

寄せ植え風な造形の面白さとともに、自然界に生きる不滅の生命力が感じられる樹形で、ベテラン好みの渋い樹形でもあります。

この樹形は、朽ち倒れた筏部分の動きと時代感がポイントで、奇観にふさわしい面白味のある景色が望まれます。盆栽人は、筏吹き樹形から不滅の生命力を感じ取って、それを愛でています。


堂下慶心作の色絵長方に入った樹高12㎝の獅子頭もみじ筏吹き樹形。筏の動きに照応して飄々とした造形の面白さが表現された双幹の動きです。


左から右方向に倒れた幹が画面右のギリギリのところで立ち上がっています。しかも大小の2本幹で、主幹と子幹の双幹体となってい秀逸な動きです。


もっと拡大して見ます。


1 主木となります。獅子頭もみじの場合はこのように傷っけのない幹は特に貴重です。傷の肉が巻きにくい樹種だからです。

2 子幹となります。主幹よりも模様が繊細なので、双方のバランスがよくとれています。

3 倒れた幹であり筏の部分となります。普通の模様木などでは根張りに相当するところです。

4 倒れた筏の先端部分です。この部分に根が出ているのが理想とされています。もちろんこの獅子頭の場合は根が下  りています。

5 根張り。

6 根張り。


裏側の根元付近の拡大図。矢印で示した付近にも適度に根張りが発達しています。もみじ類は取木が可能な樹種なので、持ち込みとともに筏部分から発根して次第に根の数が増えてきます。改めて傷っけのない筏部分に称賛ですね!

以上、希少な獅子頭もみじの筏吹き樹形の魅力を分析してみました。樹令はおおよそ20年以上は経っているでしょう。筏部分の時代感と双幹体のバランスのよさ、さらに傷っけのない古色感あふれた木肌の趣が最高です。

2016年9月24日土曜日

初級・中級盆栽集中講座(8):取り木(獅子頭もみじ)

超初級から中級くらいまでを中心に(たまには上級編もまじえて)盆栽の手入れに関するご指導する初級・中級盆栽集中講座シリーズです。

  • 時期:2月下旬から6月中旬まで(最適期は関東で2月下旬前後・それ以後も充分可能です)
  • 適用樹種:獅子頭もみじ・楓・山もみじなど(獅子頭もみじ以外は5月中旬が最適期)
  • 道具:ハサミ・ピンセット・切り出しナイフ・やっとこ・針金・ビニール網・水苔・用土
  • レベル:超初心者から達人まで
  • ここがポイント
    • 皮を剥く幅を怖がって狭くしない(幹の直径の1.5倍以上が目安)
    • 切れる刃物を使う
    • その後の管理 作業後、葉水をタップリかけて冬なら室へ、春夏は棚の上で培養
教材:獅子頭もみじ接木素材(取り木後完成予定樹高6cmの超ミニ)


取り木をかける個所を決めたら幹の直径の1.5倍を目安に
マジックで印しをつける


皮をむいた写真
ここでのポイントは形成層(アマカワ・上皮と木質部の間にあるん緑色のぬるぬるした部分)を
完全に削りとること


完全にアマカワを削り取って木質部が露出した状態
剥かれた上部の皮の部分から根が出てくるので
もう一度丁寧に削りなおす
この部分にカルスが形成されそこから発根する
(切り口が粗いとだめですよ)


1cm目のフルイでうらごしした水苔


赤玉土8対桐生砂2の割合の用土


ビニールの底網を円形に立て
用土を入れる準備


8分目ほど用土を入れたら
図のように針金で固定
これで新しい根の受け皿ができたというわけです


傷口が完全にもぐるまで用土を入れる


サット軽く水をやってから
水に30分ほどしたしておいた水苔を
丁寧に敷きつめる
用土の表面が荒れて削った部分が露出しないためと
常にある程度の湿り気を保つためです


完成図


完成図

その後の管理
  • 置き場所
    • 2月下旬から3月中旬に作業したものは冬囲いをする(凍らない程度でよし)
    • それ以後のものは、日当たりよく風当たりの強くない場所で管理する
  • 水やりと施肥
    • 普通どうり
    • 但し過度の乾燥は禁物
    • また取り木をかけた部分への施肥は禁物(根がない)
    • 鉢の部分へ施肥は普通どうりやってください
  • 発根
    • 山もみじなどは5月に施術すれば1ヶ月で発根しますが
    • 獅子頭もみじの場合は2月下旬の作業で早くとも5月頃の発根です
    • それ以降になっても諦めないでください
    • 一番の禁止事項は、取り木をかけた個所を、様子が見たくていじくってしまうことです。細胞分裂をおこしている柔らかい成長点を傷つけることになるからです。発根すれば網の目から細いもやしのような根が出てきます。気長に待ちましょう
  • 切り離し
    • 一応秋頃の予定ですが発根の程度によって違ってきますので、続編をいつか開講します。そして新たな技術もご披露し、より発根の状態のよいものを作っていきたいと思います

2008年6月12日木曜日

獅子頭の手入れ

ちょうど1ヵ月前に”芽摘みと葉透かし”を実行し、つれづれ草で紹介した獅子頭もみじ
その後の様子を見てみましょう


06/06撮影
あちこちと再び芽が吹いてきていますね


アップして細部の枝を見ましょう

小枝の先端に新しい芽が吹いて葉になりかかっています
ここで注意深く見ていただきたいのは、フトコロ部分の芽先
芽が出てほころびかけていますね
”芽摘みと葉透かし”作業の目的の一つは、このフトコロ芽の活性化にあるんです


この枝先でもフトコロ芽が動いているのがわかりますね

1 芽の先端の勢いを抑え、枝先の繊細さを促す
2 日当たりと風通しがよくなり、フトコロ芽の蒸れを防ぐ
3 眠っているフトコロ芽を活性化して芽数をふやす
以上を目的に行った作業の効能が達せられたわけです
さて、これから約1ヵ月もすると、今の新葉はかたまり、最初の作業前の状態に戻ります
そのときには同じように
そのときには同じように”芽摘みと葉透かし”を繰り返してください

では

2008年5月12日月曜日

獅子頭・芽摘み・葉切り

これからが手間がかかりますよ
作業は次の段階に進みます



図のように4枚のうち、残された1枚の葉もハサミで切って面積を大幅に減らします
この作業を全体に行うのです、根気が要りますよ



作業前の画像と比べてみましょう
全体の葉の数はもちろん、葉の面積はおおよそ十分の一くらいになるでしょう



頂上付近の拡大図

この作業の効用

1 芽の先端の勢いを抑え、枝先の繊細さを促す
2 日当たりと風通しがよくなり、フトコロ芽の蒸れを防ぐ
3 眠っているフトコロ芽を活性化して芽数をふやす

ともかく雑木盆栽には必須の作業です
必ず実行!

さらに、作業後にフトコロ芽が目覚めて伸び始めたら
再び同じ作業を繰り返すことも忘れないように

では

2008年5月9日金曜日

獅子頭・芽摘み・葉切り

もみじ類の春の手入れ、芽摘みと葉切りについては
過去の盆栽つれづれ草で詳しくご紹介していますね

もみじ類ではもっとも重要な作業なんですよ
みなさん、しっかり実行していますか?

さて、今日はもみじ類の中の獅子頭もみじを教材にしてやってみましょう

獅子頭も山もみじと同じ方法で行いますが
芽先がツンツンと徒長しない性質のため、徒長しているのをつい見過ごしがちなのです

それでわざわざ山もみじと区別して取り上げました


春の芽出しからやく1ヶ月が経ちました
葉陰に隠れたフトコロ芽はもう1ヶ月も日に当たっていないことになります

当然風通しも悪くなっていますね、今月一杯には必ずやること
やらないと、あなたの獅子頭はフトコロ芽が弱って、メチャメチャになっちゃいますよ!


作業1 芽先の伸びにくい獅子頭でも、よく観察して1~2芽を残して摘む(切る)


作業2 残された1節の片葉を切り取る


芽摘みと片葉切り終了
葉数は二分の一以下になりました

獅子頭は葉が縮れて小さいので、かなり面倒ですが
根気よく一芽一芽整理していきます

作業は次へ続きます

2007年5月10日木曜日

獅子頭の葉透かし

人気樹種の獅子頭もみじですが盆栽としての絶対数は不足気味
実生ができないため、接木でしか殖やすことができないのがその理由です

盆栽用素材は、さらに取り木をかけてゲットするのですが
よい根張りのもを得る確率は低く、熟練の技と根気が必要です(ミニ素材はなおさらです)

今日はちょっとばかり自慢できる素材を教材にして
徐々に枝作りにかかるときの手入れのコツをご説明します


接木苗の上部を切り込みあらかたの樹形の基本を作り込んだものに、二年越しに取り木をかけ
台木から外して仕立鉢で二年間経過した素材(樹高6.0cm)

このように優良な素材を得るまでにはけっこう年月がかかっていますね


根の充実とともに枝葉の伸長が活発になってきています
今年は飛躍的に樹格の上がる年ですから、勘所を外さないようにがんばりましょう

春一番の芽摘みと軽い葉透かしを実行、今回は二回目の手入れになります


山もみじのように徒長しませんから、現在の枝を少しずつ追い込んで姿を整えていきますが
そのためにはフトコロ芽に勢いをつける必要があります

各枝先を一節残しで積み込み、さらに残った二枚の葉の片方を刈り取ります
つまり芽摘みと葉透かしを同時に行うことになります

さらに残った一枚に葉切りを施します
根気の要る作業ですが、一芽一葉の扱いにも細心の注意を注いで慎重に実行


作業終了

作業前と比べて葉の数はざっと三分の一くらいに減りました
これでフトコロ芽が元気に活動を始めることは請け合いです


作業後のボディーの拡大図


同じく作業後にやや下方より見た拡大図

向かって右の一の枝の先端が跳ね上がっていますね
将来その手前の芽に力をつけ、先端の半分を切り落とし、枝の芯を下方に向け整えます

また上部には芯を立て替えるために切り戻した痕がありますね
幹の芯はここで右方向に向かっていますから、この箇所も来春に削りこんで肉巻きを図ります

さあ、あなたも二度目の芽摘み葉透かし、それに葉切りなど
勘所の作業を実行してください

獅子頭もみじだけでなく、雑木類一般にあてはまる手入れですよ

2003年7月25日金曜日

仕入れは命

今日は朝早くから仕入れに出かけました
私は昔から仕入れにかけてはマメなほうです

仕入れを怠けていると腕(目)がなってくるような気がしてきます
仕入れは盆栽屋の命なんですね
筋のいいものに出会ったときは、何年盆栽屋をやっていても嬉しい

そんな日は帰路の車の運転も苦にならないで
信号待ちの間に盆栽や小鉢を手にとって眺めていて
信号が青になっているのに気がつかず
後ろからクラクションを鳴らされることもしょっちゅうです

幸い今日もそんな嬉しい日になったので、数回鳴らされました
それでは今日の収穫を紹介します


(獅子頭もみじ)
取り木して3年は経っていて、堂々とした幹筋です
枝の張り具合もいい
将来の大物君です

来春鉢を替えればもっと男っぷりが上がるでしょう
二の枝が弱いので2~3年徒長させれば勢いがついて太くなります
いい買い物でした
それに予想以上に値切れました

相手の言い値が安い時はどんどん値切れ!!
これは私の仕入れの鉄則です


(平安東福寺鉢)
青味がかった海鼠(なまこ)釉の出来のいい東福寺
東福寺の場合、小さい鉢は手捻り鉢が多いのですが
これは普通のタタラ作り、珍しい
使いやすい鉢です


(平安香山鉢)
香山の白い薬の長方鉢
銀色がかったこの釉薬は香山独特のものです
これはいける、少々ホツがあるけど、その分値切りました

香山は東福寺の鉢作家の先輩です
初期のころ、東福寺は香山から影響も受けています
「はやく香山さんのようないい鉢を作れるようになりたいものだ」と言っていたそうで
東福寺は香山を尊敬していました


(竹本隼太鉢)
好きなんだなー竹本が!
いまや竹本鉢は盆栽鉢の古典です

竹本鉢を見ると、30数年の間に私が手を触れた(売買した)竹本鉢の数々の名品を思い出します
盆栽屋は売らなきゃご飯がたべられないから切ないですね
今でも忘れられないものがたくさんありますよ
ぐやしィー


(平安東福寺水滴)
それにしても東福寺はいろんなものを作りました
抹茶茶碗、ぐい飲み、急須、一輪挿し
だけど水滴(硯の水差し)は初めてお目にかかります
いい出来です
デザインが斬新です

以上5点が今日の買い物
朝早かったので午後2時ごろには帰宅しました
ご機嫌よし!!