人気樹種の獅子頭もみじですが盆栽としての絶対数は不足気味
実生ができないため、接木でしか殖やすことができないのがその理由です
盆栽用素材は、さらに取り木をかけてゲットするのですが
よい根張りのもを得る確率は低く、熟練の技と根気が必要です(ミニ素材はなおさらです)
今日はちょっとばかり自慢できる素材を教材にして
徐々に枝作りにかかるときの手入れのコツをご説明します
接木苗の上部を切り込みあらかたの樹形の基本を作り込んだものに、二年越しに取り木をかけ
台木から外して仕立鉢で二年間経過した素材(樹高6.0cm)
このように優良な素材を得るまでにはけっこう年月がかかっていますね
根の充実とともに枝葉の伸長が活発になってきています
今年は飛躍的に樹格の上がる年ですから、勘所を外さないようにがんばりましょう
春一番の芽摘みと軽い葉透かしを実行、今回は二回目の手入れになります
山もみじのように徒長しませんから、現在の枝を少しずつ追い込んで姿を整えていきますが
そのためにはフトコロ芽に勢いをつける必要があります
各枝先を一節残しで積み込み、さらに残った二枚の葉の片方を刈り取ります
つまり芽摘みと葉透かしを同時に行うことになります
さらに残った一枚に葉切りを施します
根気の要る作業ですが、一芽一葉の扱いにも細心の注意を注いで慎重に実行
作業終了
作業前と比べて葉の数はざっと三分の一くらいに減りました
これでフトコロ芽が元気に活動を始めることは請け合いです
作業後のボディーの拡大図
同じく作業後にやや下方より見た拡大図
向かって右の一の枝の先端が跳ね上がっていますね
将来その手前の芽に力をつけ、先端の半分を切り落とし、枝の芯を下方に向け整えます
また上部には芯を立て替えるために切り戻した痕がありますね
幹の芯はここで右方向に向かっていますから、この箇所も来春に削りこんで肉巻きを図ります
さあ、あなたも二度目の芽摘み葉透かし、それに葉切りなど
勘所の作業を実行してください
獅子頭もみじだけでなく、雑木類一般にあてはまる手入れですよ
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