2019年4月25日木曜日

舞姫の葉の特徴

舞姫もみじと出会って間もなく10年近くになり、その切れ長の小葉の様子や端正な葉形の美しさについて機会あるごとに語ってきたつもりなのに、いざその文章を探してみるとどこにも見当たりません。
そこで改めてこの新芽の時期に、パソコン机の前に何鉢かの舞姫のミニを置いて、しみじみと葉の形や色彩などを眺め回してみました。

一箇所からの芽吹きの数は八房性ほどには多くないので、盆栽として作りやすい。それでも芽数が多過ぎないように、つねに芽欠きをこころがけます。あらかじめ先端の一番長い芽を大雑把に摘んでおくとよい。

芽の固まらないうちに、爪の先で新芽の先を摘む。細い小さな美しい葉先を摘むのは少々もったいない。舞姫は山もみじの系統であるが色彩はピンクがかって愛嬌たっぷりです。

八房性よりも枝先は伸び伸びしている。大雑把に伸びた枝先を摘んだようす。

葉がやや固まりかけてくるとピンク色の新芽が緑色が濃くなってくる。この時期(若葉)も葉がしまって変化のある色彩が楽しめます。

葉全体が緑色に変色してさわやかな落ち着いた雰囲気になってきました。

舞姫の葉形の特徴は、端正な細葉、小葉、五つの切れ込みとその深さなど。さらに秋季には燃えるような紅葉を堪能できます。

2019年4月24日水曜日

けやき実生14年目

二年生から手がけた3本のけやき実生苗の1本が14年目を迎えました。ずっとその成長の軌跡を追った記録も残っているので、今となると、とても貴重なものとなりました。この盆栽徒然草のラベル「けやき」から検索していただければ、このけやきのホンのご幼少のころの姿をにもお目にかかることができますよ。

昨年はやや肥料が少なすぎて、今年の新芽の葉色でもわかるように、樹勢がやや弱くて痩せ気味です。かといって急激に肥料を強くすると一部分に勢いが集中し過ぎて、枝がゴツクなるといけません。
ここは無理をせずに薄い水肥を少しずつやって、じょじょに各枝先に元気をつけていきます。
決して焦ってはいけません。

痩せたための培養効果もあるんです。ご覧のように葉は均一に締まって枝先は品よくまとまっています。液肥はハイポネックス(2000~1000倍液)を週に1回くらい施肥。

あと一週間ほどで芽摘みの時期に入るでしょう。葉が固まりきらないうちに始めましょう。

2019年4月13日土曜日

舞姫もみじの春

季節によって植物たちはその雰囲気を変えてきます。盆栽に仕立てられている主な樹種でも、春夏秋冬によってその装いはかなりの相違があります。特に落葉を伴う雑木類は、春の芽だし、若葉の候、夏の深緑の季節と姿を変えながら、やがて秋の紅葉を迎えればもっとも華やかな錦に衣替えとなります。さらに盆栽人の中では、その後にやって来る落葉の寂しげな季節を好む人々がもっとも多いのも事実でしょうね。

まあ、季節季節の魅力についての前置きはこのくらいにして、本題に入ります。桜も満開を過ぎて春半ばいい季節となりました。舞姫もみじの小さな形のいい葉が展開してじつに可愛い雰囲気です。何鉢か異なった雰囲気の鉢をご紹介して。若葉見物をしてみましょう!それにしても葉の形や色艶の美しいことこの上ない舞姫ですね。

舞姫三幹 六角の鉢が似合ったやさしい雰囲気です。新芽の柔らかな色彩と小さな葉がじつにきれいです。全体に細幹ながら長短強弱の微妙なバランスが配慮されています。

舞姫双幹 自然な感じの双幹(そうかん)樹形です。全体の輪郭は自然な円みを帯びて作ればいいでしょう。芽の柔らかなうちにハサミを使わずにピンセットの先で枝先を摘んで輪郭を整えます。

舞姫筏吹き このような樹形を筏吹きと呼びます。左の主幹と右の子幹の群れとのバランスを取りながら、左右の動きにも気を使って全体をまとめましょう。

舞姫株立ち 株立ちといえどやはり中心になる主幹が肝心です。あまり大きくしないようにマメに芽摘みを繰り返して形を整えます。

舞姫株立ち 取木ならではの樹形。主幹と複数の子幹の大小の対比がおもしろい。将来もこの対比をしっかりと意識した木作りをしましょう。

舞姫単幹 いわゆる腰が低く足元の張った力強い単幹。数センチの超ミニサイズは枝順が難しいが、うまくいった場合の喜びはこの上ないものになります。

以上、これらの舞姫ミニは盆栽屋.comのヤフーショッピングに掲載のされている作品からの抜粋です。

2019年4月10日水曜日

宮本園改装?

今となると話の持ち上がった発端と経過を正確には思い出せないのだが、宮本盆栽園の約半分にあたる作業場とビニールハウスと物置小屋(中規模住宅一軒分)の建っていた場所は、11月初旬から解体整理が始まるや、あれよあれよと云う間もなく娘一家の↓のような現代式住宅にとって代わられてしまった。

某ハウスメーカーによる娘一家の新宅。ほとんど完成間近です。左奥は我が宮本園。
  

敷地の半分を娘一家に占拠された私は、作業場なしの、盆栽棚はメチャクチャで物置は満タン状態の半年間で、スクールの生徒さんにもまるで「開店休講」。娘の工事が終了しないことには、新旧のイメージをうまく融合させることもできず、タダいたずらに徒労の繰り返しで日を送る他はなかった。

完成が近づいて敷地全体のイメージがはっきりしてきたので、やっとのことで動き出した私。二世帯住宅ではなく同じ敷地内に2軒の家を建て、おまけに盆栽置き場や作業場まで確保するつもりなので、ない知恵を絞ってまさに真剣。まづは単管パイプで骨格を作り、垂木で肉づけをした小規模な小屋の建築に取り掛かる。右が旧のわが家で左が新しい娘の家。新旧の路地のような空間を利用。敷地の狭くなった分だけ、有効利用と整理整頓が必要になってきた。ああ、しんど!

屋根は波板トタンのつもり。高所恐怖症の私にとっては、屋根葺き作業が一番の難所のようです。

垂木の組み合わせは縦横とも細かめにやっておいた。屋根を葺く場合もこの方が安全です。

初歩的な単管パイプ作業は思っていたよりも簡単だった。

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