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2023年4月22日土曜日

古谷石・嵯峨重塁

石仙堂命名の「嵯峨重塁」についての説明が不足しているようなので補足します。

京都盆地の北西部に位置する嵯峨地域は、なかなかに複雑な地形をしており、そのような風景の共通のたたずまいから命名に至ったのでありましょう。

辞書で調べると、塁は土で幾重にも重ねた小さな城のことを言うそうです。
ですから、幾重にも険しく重なった嵯峨の険しい山間部の様子を重塁と名付けたのでしょう。いくつもの鋭い峰が切り立っていますね。


峰々には多くの小城が重なり隠れています。
何とも迫力のある命名ですね。


後ろ姿、


間口12×奥行10.5×高さ4.8㎝

台座を外して見る。



後ろ姿。
 

2002年9月10日火曜日

外人水石愛好家

デイヴィッド・サンプソンはイングランドの水石の愛好家です
彼とはこの春ごろからメールの交換をするようになりました
その彼が奥様と二人で3週間の予定で日本へ来ました
二度目の来日だそうです
今回は信州の松本、飛騨の高山、金沢、京都、奈良などを旅するそうです
昨日(9月9日)は私の家を訪ねてくれてくれました

通訳は息子です
私らの受けた英語教育は読み書きが主体で
ヒアリングとスピーキングはゼロに等しい
通訳なしでは会話は不可能(もちろん読み書きもです・いわずもがな)

その話題は、水石,盆栽、日本庭園、わびさびなどはもちろん
ベッカムや日英両国の習慣についてなど、もろもろでした
彼が日本の歴史や文化についてかなり造詣が深いことが
我々の話題をさらに盛り上げました
さいわい息子のおかげで、かみさんを入れて5人で楽しい一日を過ごすことが出来ました


さて本題です
デイヴィッドは特に古谷石が好みです
水石の持ち方と台座の取り外し方とはめ方を、手にとって指導しました
必ず片方の手を下に添える、それを伝えています

台座から石を取り外すときは必ず裏返してから丁寧に外します


デイヴィットの手つきがおぼつかないので、しつこくやり直し
彼の真剣な顔つきと正座に注目


取り外した台座を元に戻して石にはめ込む方法を伝授
よく出来ました
にっこりするデイヴィット
彼の手に手を添えて駄目押しする私

しかしまぶしい!
オレの頭ってこんなに光ってるんだ
はじめて見た!

2002年8月16日金曜日

水石と台座


紀州和歌山から古くから産出する「古谷石」です
ここでは水石を台座にはめ込むときの方法とマナーを説明します


ごらんのとおり水石の台座は紫檀や黒檀などの硬い木でできています
ぴったりと石に密着しているのがわかりますね
とりあえず取り外してます




台座の内側です
きれいに彫り込んであります
もちろん名人の作です


さて、この水石に台座をつけるときが大切なのです
他人の持ち物であるときは特に丁寧にします


まず水石しっかり持って裏返します
そこへ台座をそっとのせます(ほんとにそっとです)
複雑な形の台座ですと、一発で正しい位置にはまらないことがあります
そんなときでも決して無理せず台座を静かに滑らせて正しい位置を探ります
(台座を傷つけないためです)


正しく決まりました
台座ににやや力を入れて押してください
これで大丈夫
出来上がりです

なーんだ、こんなこと!
とお思いでしょうが、このことは非常に大切なことです

私は大切にしている自分の水石を
このマナーを知らない方には触らせませんよ
台座を下にして上から水石を無造作にのせれば
木の台座の繊細な縁に傷がつくからです
わかりましたか
よ~く覚えておいて下さい


以下は余分なことですが
名人クラスが作った台座は
ホラ、このように一度はめ込むとあ~ら不思議!
宙に浮かしても落ちません

このくらい精巧にできているので大事に扱う必要があるんです


お立会い~ッ、種もしかけもありませ~ん!!

※ 自慢したい方は、身近に水石自慢の人に試して御覧なさい
このマナーを知ってたらたいした人です

盆栽つれづれ草の過去ログ参照

水石ミニ講座

2002年7月8日月曜日

百日紅と水石



樹高17cmの細幹の百日紅に古谷石(ふるやいし)を配してみました
百日紅の樹齢は10年以上経っています
石は遠山形(とおやま)とよばれる、はるかに遠い山の景色を表しています
解説は後でします
みなさんのご感想を掲示板にお願いします
いいことばかりじゃおもしろくありませんよ
遠慮なく批評してください
お待ちしていますよ
厳しくいこう!

http://www.number7.jp/bbs/TM1844/(2017.9.21現在ではリンク切れしています)

解説(主に反省点)

1 百日紅がやさしい姿なので、卓台(しょくだい)もやわらかい感じのものがいい 
  地板(じいた・足のない板状の卓台)もいいだろう
2 山は遠山(とおやま)の姿をしているので、遠近法からいっても奥に飾った方がいい
3 その場合、全体の調和のために、石の向かって左の前方に小さな草ものを添えるといい(石が真ん中の後方になる)
4 両者の向きはこれでいい(向かいあっている)、強弱、大小もけっこう
5 イメージとしては、遠くに山が見える里の風景です

みなさんけっこういい線の批評をされていました