2015年7月9日木曜日

五葉松古葉刈り

梅雨も後半になりましたが、今年はしっかり降りましたね(今日も降ってる)
水の調整はうまくいってますか?

この時期に気になるのはやはり五葉松の新葉の長さですね
成長不良で伸びが悪くても困りますが、水が多くて伸び過ぎては辛いですね

短くきれいに揃った葉も一度だらしなく伸ばしてしまうと
元へ戻すのには数年の気配りが必要になってきますからね

ともかく五葉松の自生地は、標高は1000m以上で年間降水量も少ないので
それを念頭に入れて培養管理することがポイントです

さて、前おきはこのくらいにして
そろそろ今日の本題に入りましょうかね

参照 2010/10/07  2013/09/17


関東地方でも夏の間は
寒冷紗下で管理するのが一般的になってきた五葉松

ところが、先日ある旧知の五葉松の生産業者と情報交換したおり
彼らが実行している夏対策を教わったんです

彼らは夏場にも直射日光の元で培養し、寒冷紗を用いないんですが
それにはちょっとしたコツがあったのです

私たちは五葉松の古葉取りを、春の新葉が完全に固まる9月ごろから始めます
これは、新葉や新芽を傷めないためですね

ところが彼らは、新葉が固まらない6月初旬から始めて
入梅の明けるまで実行するそうです

その早目の古葉取りを実行することが葉数を減らし
真夏の水の負担を軽減させ、寒冷紗が不要になるわけですね

おまけに、日光と通風が行きわたるので、フトコロの奥の胴芽がよく育ち
木の成長はより促される結果となっているそうです

うーん、なるほど!!


愛知県のKさんからお預かりしている五葉松

葉が伸び過ぎてしまったのは仕方ないとして
葉数が多すぎてフトコロの通風と日当たりが悪いですね

そこでさっそく、9月まで待たずに古葉刈りをすることにしました
新葉はまだ完全に固まっていないので、枝先を傷めないようにていねいに


まず針金を取らねばなりません


ボサボサですが、ご覧の通り個性も力もあるちょっと憎い奴ですね


参照蘭のようにピンセットで抜かずにハサミで丁寧に切ること
こうすれば小枝の先を傷めることはありません


古葉の元を1~2mm残すことがポイント
この残された古葉の元から胴芽が吹きやすいんです


ボサボサが解消されたので
フトコロの中まで日が当たるし風も通るので、胴吹き芽も吹きやすい


上から


後ろ姿

今後の培養管理の手順とポイント

1 日当たりと通風のいい棚で培養する
2 9~11月に肥料をやり、春の肥料と水は控えめ
3 樹勢がよければ冬に針金掛け
4 来春に植え替え
5 本来の端正な葉性を再現するために適正な培養を繰り返す

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