本来なら幹や枝として育つ部分が地面に倒れた状態で発根し
幾本かの幹が株立ち状に立ち上がった樹形を筏吹きといいます
今日ご紹介するのは取り木の技法を使って
山もみじの単幹を人工的に筏吹き樹形へと改作したものです
左の主幹から出ていた長い枝に幾本もの子幹が立ち上がって
ひと群の樹形をかたち作っています
つまり右に伸びた部分が長い筏に似ているというわけですね
主幹は赤点を新しい芯として子幹とのバランスをとっていきます
右に伸びた今までの差し枝は地面に接して植えられており
将来はその下部からの発根を期待してわけですね
正面拡大図
主幹の拡大図
子幹の拡大図
将来の目標図、こんな感じの樹形を目標にしています
現在の後ろ姿
さてさて、いきなり鉢に入った状態の筏吹きを見せられても
経験豊富なベテランさんはともかく、初心の方は何が何だかお分かりにならなかったでしょうね
それではここで順路を修正し
初めの部分からご説明致しましょう
植える前の状態
主幹は一の枝の下のあたりで取り木をかけられぞっくりと発根し
今までの根にあたる下部はすでに切り離されています
拡大図
下部を切り放された主幹
以上の状態から、根をさらに短く切り込み
差し枝の下部が地面に接するようにして植え込んだわけですね
これでお分かりになりましたか
株立ちや根連なり、筏吹きなどはお互い似たようなところもあり
じっさいに両方の要素を持ち合わせているものもあります
盆栽の場合、筏吹き樹形は
おもに取り木の技法を駆使することにより容易に可能になります
楽しいですよ、ぜひチャレンジしてください
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