2003年12月19日金曜日

宮崎一石鉢

絵鉢界の巨匠宮崎一石(大正8年~昭和59年)の作品を紹介します

最近手に入れた一石の作品を見ながら勉強しみましょう

一石は呉須絵、赤絵、五彩画の作品を残していて
胎土は磁器と陶器のものがあります

綿密なタッチ、構図の大胆さ、遠近感の強調などが一石の特徴で
非常にスケールの大きな画題を好んで描いています


間口10.6×奥行8×高さ4.7cm

この呉須絵鉢は磁器の作品で、濃い呉須の色で回り絵が描かれています
タッチは細密ですが、描かれている景色は非常に迫力にとんでいます

綿密かつ大胆な構図、まさに一石らしい力の入った名作です


遠景の山々は濃淡により遠近感を強調され、正面に樹木を置いた大胆な構図は奇抜
ポイントを強調する筆の使い方もみごとです


側面をのぞく角度
簡素な鉢の形も一石の特徴


側面の絵柄


側面の絵柄
起伏にとんだ山裾に生える樹木の描き方も抜群ですね


初期のものは小さな落款です

小さな落款も一石の自信の表れでしょうか
巨匠のの落款はそれだけで絵になっています

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