2003年12月20日土曜日

初代と二代「東福寺」

東福寺の手捻り焼締めの小鉢です
どちらが初代でどちらが二代でしょうか?

初代東福寺は二代水野勇が鉢作家として盆栽界にデビューしやすいように
己の作品に二代の落款を押したこともある、という伝説めいた話が伝わっています

それを裏付けるのが、↓のような識別しがたい作品のの存在です
そっくりですよ


左右どちらが初代でどちらが二代でしょうか?


この二つは、初代と二代の識別の決め手になる
全体の形、土目、手捻りの指の運び、足のつけ方では識別不可能です

さいわい東福寺の落款と並んで二代の落款が印されていますので
右が二代とわかりますが、これがなかったらだれでも「両方とも初代」と判定するでしょう


もっとも鑑定の決め手になる、足のつけ方も初代の作風そのものです
これではいまは伝説的になっている話も、真実であったと考えられます

巨匠と呼ばれる東福寺も人の親だったんですね

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