2003年12月24日水曜日

水野勇

水野勇って誰だのことだか知っていますか?
知らない、と答えた常連さんは、ちょっと勉強不足ですね

たびたびつれづれ草でとり上げている、平安東福寺(水野喜三郎)の二代目さんです
すでに物故されていますが、盆栽界ではあまりにも有名な名前です、覚えておいてください

二代目は大正6年生まれで
本格的な鉢つくりは、中年になってからはじめたようです

先日ご紹介したように、晩年の初代が二代目のデビューの手助けをするために
自分の作品に二代目の落款を印した、という話の発端はそのあたりにも原因があるようです

さて、盆栽界であまりにも有名な平安東福寺
最近では、「初代の真作」、「コピー作品」、「二代目の作品」の再評価の機運がさらに高まっています

初代の真作はもちろん人気評価とも不動のものですが
二代目作品の再評価が進んでいます

二代目作品と断定する条件は東福寺の落款に加えて
「二代」「勇作」「ゆう作」などの落款が印されている、二つ落款の作品です

今日も東福寺の話ですが、盆栽界に席を置く人にとって
東福寺のことは勉強しすぎるということはありません


平安東福寺(二代作) 梨皮泥切立雲足丸型樹盆(りひでい・きったち・くもあし・まるがたじゅぼん)
(寸法は間口15cm)

落ち着いた土目の色彩、均衡のとれた丸型、雲足でちょっぴり豪華さを演出
焼も堅ろうで、鑑賞、実用両面に向く、優品です


鉢の内側はヘラで掻き取る技法による仕上げ


足の付け方も、初代の指導が垣間見える


落款の押し方もきれいです
初代と同じ落款使用


この落款が二代作品の決め手

0 件のコメント:

コメントを投稿