2004年4月1日木曜日

月之輪涌泉名品2

涌泉の絵の魅力を拡大して鑑賞してみます


どじょうを獲るオヤジの顔は、素朴な農夫の表情
踏み込んだ左足で巧みに動きが表現され、ふくらみのある姿です

手伝いの童子の踏ん張る姿も健気です
夢中で漁をする二人の姿は一本の糸により、関連性と緊張感が高められており
観る者に迫る、絵画としての質も抜群です


画面いっぱいに、釣り人の伸ばした腕、竹竿、釣り糸による大胆な構図
鉢の絵付けの域を超え、一幅の絵画として堪能させられます

釣り人の動作、水面、岸辺などの陰影にとんだ的確な描写をよく観てください
線だけに頼らず、呉須の濃淡を巧みに活かし立体感と遠近感を表現しています


隅といえど手を抜いていません
樹木の描写も巧みです


側面も絵画としての魅力があふれています

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