久しぶりに真柏の気に入ったミニに出会いました
真柏は小品盆栽としての数は少なくはないのですが
ほとんどが挿し木苗から仕立て上げたものなので、山採りの味が感じられる作品はめったにありません
大物盆栽には山採りの糸魚川真柏の戦前からの持ち込み名品が存在し
国風展など大展示会に出品されます
しかしミニ盆栽の世界では、そのサイズからいって樹齢何百年ものシャリ幹の山採りものはとても無理な話なので
苗から仕立ててシャリやサバを彫刻して人工的に山の味を出します
それでも、山の味が感じられるようになるには、巧妙な技術と長い年月の持込が必要です
葉の細かい糸魚川真柏の挿し木苗に模様ををつけ
その成長具合にあわせて徐々にシャリを彫刻して作り上げたものです
激しく曲がった辺りのシャリの芸に、天然の山採り真柏のような迫力と古さが感じられます
この真柏の魅力の最大のポイントです
これまでに仕上げるには持込の長い年月と高度の技術が必要です
水吸い(皮の部分)も膨れ上がって迫力がありますね、ここにも年月が表れています
試しに掌にのせてみました
以外に小さいので驚いたでしょう?
樹高はわずか7.5cmです
迫力のある樹形は大きく見えるのです
やはり樹齢を重ねた真柏の貫禄が姿を大きく見せるのでしょう
拡大図を見てシャリや水吸いの様子をよく観察してください
最近彫刻したものではないことがわかりますね
真柏の盆栽は構図だけではなくシャリや水吸いにも時代感が大切な要素です
それを知ってください
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