2003年11月4日火曜日

盆栽と盆栽鉢の歴史1

古渡烏泥長方盆(こわたりうでいちょうほうぼん)

先日、掲示板で盆栽鉢の正面の話が話題になりました
その際に「盆栽鉢は香炉より品格が落ちる」という意味のカキコミがありました

これは黙って見過ごすことはできません

しからば(調子が硬いね)盆栽とは何ぞや、少しくらいは語らねばなりません

盆栽人の名誉のために

そのためには、私達は盆栽や盆栽鉢の歴史を知っておきましょう

しかし、盆栽や盆栽鉢のルーツに辿りつくためには
何千年もの歴史、美術史を遡ることが求められるようです

”いいんじゃん、楽しく盆栽やってれば”

みなさんが口を揃えてそう言ってくれれば助かるんですね
考えてだけで私も疲れが出てくるんです

ですがこの際、語らねばならないのです

文献によると、盆栽鉢の起源と思われる植栽鉢が
中国の新石器時代(7000年前)の出土品に描かれているそうです

そして隋や唐の時代(7世紀~10世紀頃)には
円形や連弁形や長方形の盆栽鉢が存在したことは、資料により明白な事実です

みなさん、自信を持ってください
盆栽や盆栽鉢は何千年前の人々にとっても愛好されていたんですよ

↑の写真のような「古渡り鉢」は、「野香炉」つまり、お墓の線香立てであったものを
盆栽鉢に転用したものだと信じている人たちがいます

しかし、この説はいまや否定されされつつあります

難しいことはこのあたりにしましょう

とにかく、みなさんは、何千年の歴史を持った趣味を毎日楽しんでいるのですよ
これは事実です

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