2003年8月25日月曜日

山採りの傷


ならの山採り
半懸崖式の迫力ある樹形です

これは富士山麓で山採りしたものです
あの辺の厳しい自然環境でなくては、このように小さなならの素材は無理でしょう

これらを採取するときには、富士砂と呼ばれる砂利状の地面に自生しているため
スッコップが利きにくいので、チェーンソウも併せて使うそうです

そのチェーンソウで誤って幹に傷をつけてしまったのですが
あまりに骨格が優れているので、鉢に入れて育てたそうです


見えますか?
立ち上がりからやや上の部分に幹を横断する直線の傷
これがチェーンソウのものです
もう少し深ければ幹は切断されていたでしょう

無残ですが時間をかければ肉が巻いて
かなり目立たなくなるはずです

すんでのところで命拾いしたならの盆栽君でした

昔、断崖絶壁に自生する糸魚川の真柏の山採りに挑み
幾多の尊い命が失われたそうです

そんな盆栽史が頭をよぎりましたが
富士山麓なので
チェーンソウで幹を傷つけてたくらいで済みました

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