2003年10月12日日曜日

今岡町直の記憶

今を去ること30年以上前、日本小品盆栽協会東京支部の定例の集いが
東京は洗足池の風致会館で開かれていました

この項でなんどもお話したように、そのリーダーは
いま思うと戦後のミニ盆栽史の残る名愛好家ばかり
中村是好・明官俊彦・佐野大助・田代与志・岡田晃・・・・・・・とにかく豪華キャスト

そして、当時の売れっ子小鉢作家今岡町直氏も参加していたのです
端正な顔立ちの静かなインテリ風の人でした



今岡氏は自作の豆鉢を持参して販売していて
価格は500円から高いもので5000円くらいだった記憶があります

青磁に辰砂釉を二度がけした最高の出来上がりのものでも5000円でしたから
今思えば安い買い物です
しかし思い切って買えなかったですね、若僧には
私はそれでも、500円から1000円くらいの豆鉢を数個買った記憶があります

町直氏の作品は東京の愛好家を中心に根強い人気があり
程よく制御の利いた作風はミニ盆栽の引き立て役として 貴重な存在です

また、その優れた色彩感覚ゆえ、使い込むほどに輝きを増してきます
胎土の堅ろうさと焼き成りの精度は立派なものがあります

0 件のコメント:

コメントを投稿