常滑地方には昔から知られた盆栽鉢の窯元があり
片岡秀峰も釉薬ものを中心に堅実な作風で知られています
しかし、常滑の窯元全体にいえることですが、名を知られているわりには
代表的作品が知られていません
作家物のように、これがこの窯元の代表作ですというのが見えてこない
これでは家業としては立派に成り立っていても、盆栽美術品として
後世に伝えられるべきものがないということです
惜しい、もったいない、常々そんな感想をもっていたところ
偶然↓の作品に巡り会いました
秀峰作 間口15cm
緑釉窯変外縁鋲打丸型樹盆(りょくゆうようへんそとえんびょううちまるがたじゅぼん)
緑色の釉薬が複雑に変化して発色がみごとです
一見ごつく見える縁や鋲も全体の雰囲気に溶け込んで
不自然さより力強さの表現になっています
秀峰窯の創業は対象12年で当代は4代目に当たるといいます
何代目の作品かは不明ですが、醸し出される使い込みの味もいいですね
おまけにサイズが15cmと秀峰の作品としては稀にみるほど小さいので
愛玩用としての魅力も備えています
この小鉢なら秀峰の作品として後世まで愛玩されること請け合いです
小鉢の収集を志す人は
平凡な作品の中から、このような素晴らしい作品を発見することも楽しみの一つです
自分の鑑賞眼を磨くことにもつながります
心がけ一つで今まで見えなかったものが見えてきます
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