2004年1月5日月曜日

盆栽の生い立ち・山もみじ株立ち

盆栽はそでぞれに固有の生い立ちを持っています
山採り、実生、取り木、挿し木、根伏せなど、盆栽の生まれるきっかけはたくさんあります

それではポイントを追って推理してみましょう

山もみじですから、実生苗が原点であることは容易に考えられますね

ところが山もみじの性質からして、実生苗のままでは株立ち状にはなりません
途中で取り木をしたか、実生苗を寄せたものがくっついて根が発達したものか、そのどちらかでしょう

取り木でも寄せ植えでも、持込が古くなると、このように根が発達して盤状になります
さて識別の決め手はどこに目をつけたらいいのでしょう

山もみじは、風の運んでくる花粉による自然交配です、同じ木の種子でもその性質は微妙に違っていますから
三本の幹の、冬芽と枝先と枝全体の性質をよく観察すれば推測できます

最も正確なのは葉のあるときです
葉の色、大きさ、伸び方などがそれぞれに異なるからです


画像ではむりですが実物を観察した結果、冬芽と枝先と枝全体の性質がかなり似かよっています
私は取り木派です




私は取り木と推測しましたが、正確なことは葉が出てからが勝負
断定はそれまでお預けですね、今の時点では取り木の可能性が大としておきます

実際に実生苗を寄せたものでも、この木のような根と根がくっついて発達し
名木といわれる盆栽も存在しますから

それにしても、この盆栽の生まれたときから今までの生き様を推測すると、凄いの一言につきますね
人間の技がとても及ばない、植物が本来持っている自らを造形する力を感じます、神秘ですね

このように、盆栽を眺めながら植物の神秘性に感動してみましょう
あなたの盆栽観が変るかもしれません

0 件のコメント:

コメントを投稿