2004年10月26日火曜日

無名鉢発掘

愛好家放出の300鉢の中で見つけた正方鉢
メジャーな落款ではないので、いわゆるブランド物ではないが、愛嬌がとてもいい

まるで前衛のモダンアートを見るようで
焼き物というより金属(ステンレス)に着色したような雰囲気があります

縁に二重に掛けた垂れ釉(たれくすり)の色彩が不可思議で妖しげな感じで
何色と呼べばいいのか例えようもなく、なんとも気に入りました


落款はありますが、それからは作者をわりだせない
ということは、市場ではそれほど知られた作家ではないということです

ブランドものはある一定の商業ベースをもっていますが
作品は魅力的であっても流通の経路が確立されていないものは、名が売れるまでには大変です


ご覧ください、いいでしょ!
愛好家より放出された300点の中に数個これと同じ落款の作品がありましたよ

そのどれもが、けっこうな魅力のあるものばかり
知っていればもっとたくさんの作品を見せてもらいたいです、いい味してます


鉢裏のようす


この丸鉢も同じ作者の落款があります
釉薬が渋いですよね


辰砂を二重に施してあるようです
窯変に似た効果をねらったのでしょう、いい線いってますよ


このように市場では無名でも魅力的な作品はけっこう巷で見受けます
みなさんも自分の感性に合致した作品に出会ったら、そっとご自分のコレクションの隅に入れてみたらいいでしょう

それらを見るたびに、なんとなく心豊かにな感じになりこと請け合いです
なぜなら、ブランドの先入感なく、純粋に自信の好みで選んだものだからです

0 件のコメント:

コメントを投稿