2006年10月16日月曜日

思い出の銘鉢(5):柴崎青閑作 銘「七福神」(共箱共布付)(全品無傷)

盆栽屋.comの「思い出の名鉢」シリーズ
(お客様にご購入頂きましたが)思い出深い名鉢をみんさまの鑑賞用に復刻致しました。また、この場をお借りして愛蔵者の方々に感謝申し上げます。どうぞ小鉢の勉強にお役立て下さい。

柴崎青閑の生涯の作品中で最も有名な「七福神」の一揃い
世に二組だけ存在することが確認されており、一組は著名な豆鉢収集家・窪寺一郎氏の愛蔵品であり
もう一組がご紹介するこの一組です

この稀なる珍品が縁あって当園の所蔵するとことなりました
無類の名品・珍品です
ゆっくりとご鑑賞下さい


箱に「七福神」「七福七笑」


蓋を外してみましょう
すべてに共布が付いています
間口3.4×奥行3.4×高さ2.5cm
左の箱には引き出しも付いています
小物入れです

八点で一揃い
七福神なのに八点揃いの理由は↓でわかりますよ


箱の裏には青閑自らの彩色画が描かれていて、屏風仕立てになっています
引き出しの中に紫檀製の屏風の足が入っています

お洒落な遊び心いっぱいの楽しい仕掛けはまさに青閑の独壇場
江戸趣味の極致です


このように飾ります
左は富士山、右は親子亀に松を配したおめでたづくしの屏風


屏風拡大図
親亀の背に子亀が乗っています
むこう向きの子亀の背には「宝」の文字がデザインされています








技術と伝統を誇る江戸指物師による素晴らしい箱です

左上が閉じた状態、観音開きのデザインです
材質も吟味され木目が美しい

下の段左、なんと観音開きの扉はデザインでした、箱は中央から真っ二つに割れます
木目が通っていますから外見からはわかりません、驚きです

箱はみごとに左右に割れ内側の蓋が見えてきます
伝統の技、この箱の仕掛けはみごと
雰囲気が盛り上がり青閑鉢の魅力がさらに引き立ちます




恵比須
商業の神様、鯛を釣り上げている図で有名ですね

 


弁財天(弁天さま)
音楽や財福の神様、現代的な美人に描かれています




福禄寿
福と長命の神様、長い頭で有名ですね
果報は寝て待てとばかり、のんびり寝そべっています




沙門天(びしゃもんてん)

須弥山(しゅみせん)に住む帝釈天の護衛役
甲冑に身を固めていますね

彫り込みの浮彫です、手がかかっていますよ




浮彫です、手がかかっています布袋
円満の神様




寿老人(じゅろうじん)
長寿の神様

いつも寿老人は鹿をお供に連れています
洒落好きの青閑らしく、鹿のみを登場させ、セットに変化をつけています






大黒
食べ物の神様

大黒様にはねずみと米俵がつきもの
洒落好きの青閑らしく、大黒様の打ち出の小槌を引っ張るねずみの姿がユーモラス

八点目があるのは箱にピッタリ納める都合もあったのでしょう
「七福」「七笑」と大書しています

青閑においてはその書もデザインとしてみごとに絵になっています

共布のようす

恵比須さま


布袋さま


弁財天


大黒(大国)


寿老人


福禄寿


毘沙門天


七福七笑

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