近年稀なる、暑く過酷な夏を経験した今年の培養シーズンもようやく終わり
そろそろ盆栽の鑑賞期に入りました
1年間の培養の成果を確かめ
来季のための構想を練りながら準備作業も始めましょう
さて、この夏の芽摘み(短葉法)を昨年よりも10日ほど後にずらしました
例年は7月1日を目安にしているのですが、今年の夏の暑さを考慮したのです
注意点:7月1日はあくまで関東地方の標準であって、極言すると「盆栽屋.com」の適期なのです
地方や個人の培養条件のよってかなり前後しますので、早く自分なりの最適期を見つけ出しましょう
結果は上々、樹勢も葉の伸び具合もよしで
やはり黒松は暑さが大好きなようです
10月の初旬から半ばにかけ、今年最後の肥料をタップリやっておき
11月に入ったら、葉透かしと芽数の調整などの作業を行います
7月11日に頭の部分を中心に夏の芽摘みをしました
向かって左の一の枝については、力をつけるためにごく強い芽だけを摘み
普通以下の勢いの芽は芽摘みをせず、そのままの状態
葉の長い芽は芽摘みをしなかった箇所です
おかげで一の枝には勢いがつきました
さあ、作業にかかりましょう
頭の部分の作業
新葉の元に残った古葉は、葉の元を数ミリ残してすべて切り取ります(盆栽用語:もみあげ取り)
注意点1:小品の場合、ピンセットで引き抜かず、必ずハサミで切り取ります
葉元に隠れた芽の吹き出しを期待するためです
注意点2:一箇所から3本以上の芽が密集して出ている場合は
残す芽数は最多で3本まで、残りの不要芽は切り取ります
頭部の葉透かしと芽透かしを終えました
真上より
短葉法をかけなかった一の枝周辺の長い葉を、やや短めに切りそろえます
こうすると全体の姿がよく見えて、来季の構想を練るために便利です
注意点:葉切りをする場合は、よく切れるハサミを使うこと
また、切った後に霧水をたっぷりやって、葉の切り口からハサミの金っ気(かなっけ)を洗い流すとよい
完成に向けての構想を練ってみました
ご覧の通り、今後の目標は向かって右の枝葉の充実にありますね
注意点1:図のような輪郭線を早く作るためには、焦りは禁物ですぞ
急ぐと、フトコロに芽のない間抜けた枝になってしまいますよ
じっくり時間をかけ、3年計画で輪郭を仕上げていきましょう
注意点2:冬季の鑑賞のため、葉透かしは軽めに行いました
来春の出芽前に、現在の新葉のもみあげも3~5対残して透かす、という大切な作業が残っていますので、忘れずに
さあ、みなさん、マイ黒松の手入れをしよう
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