今年はあの夏の猛暑とそれに続く過酷な残暑、おまけに台風の当たり年のため
雑木類の葉のあがりが悪く、県展の出品も松柏類の方が多い
反対に冷夏の年は、松柏類の葉が伸びなかったり、うまく揃わなかったりで
それが秋以降の展示会の出品傾向に影響を与えます
という具合で、ちょうどいい年って案外に少ないんですね
では、少ない雑木類の中で、私の気に入った「いぼた」の双幹をご紹介します
樹高は約50cmほどで、盆栽としては大きすぎず小さすぎず、ちょうど手ごろなサイズ
松戸市に隣接する流山市の愛好家さんが出品されたものです
見どころをいくつか上げてみます
・鉢を小さくしめて左下の空間を大胆に演出した感覚
・親の足元の子幹を小さく作り込み、全体の枝も大小の弾みをつけたバランス感覚
・小枝の先や幹肌に持込の古さが伺え、抜群の管理
いぼたという樹種は関東地方の山里に普通に自生していて
私の住む松戸市にも見られますので、山採りも可能です
ごくごく地味な樹種ですが、持込とともに枝が密になり
灰褐色の木肌が古色を帯び、なかなかに趣が感じられるようになります
盆栽に仕立てられるようになったのはそんなに昔からではなく
30年から40年くらい前からでしょう
ですから、このいぼたの双幹は、現在の盆栽界においてごくごく古木のうちに入ります
私の観るところ「国風展」にも入選の可能性があるので、思い切って挑戦することを勧めました
ただし、鉢をもっとおごることが必須の条件です
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