2007年9月30日日曜日

赤松の空間調節

松戸市近隣の愛好家さんが、棚がいっぱいになってしまって
15鉢ばかりの盆栽の処分をお願いされました

よく見ると、非常に熱心で丁寧な作柄の方なので
わずかな勘所さえ押さえればいずれも再デビューが可能なものばかり

大雑把に処分してしまうには惜しいし盆栽たちも可愛そう
私が譲り受けることにしました

さて、その中の一鉢、赤松です



小さな鉢にしっかりと持ち込まれています、これには感心
鉢にピッタリ納まっていてグラットもしません

根がしっかりしているということは作柄のいい証拠
盆栽としての第一条件です

人工の模様がやや目障りな感じですが
全体の流れと重心、枝の順とふくらみなどはまあまあです

しかし、全体の構図にちょっとばかり空間がありすぎて緊張感に欠けるかな
それで、手で矯めてみると現在の樹高20cmがもっとコンパクトになりそう



現在の後ろ姿



二箇所を締めてコンパクトになった姿
(難しい作業ではないので経過は省略)

いかがですか
樹高は17cm、空間が少なくなった分、構図に緊張感が出ましたね



作業の舞台裏

1 ビニール管を通した針金で幹と幹を結束
2 鉢裏から通じた針金で樹高の短縮のため引っ張りを施しました

このように、ちょっとした工夫で構図に緊張感を出すようにすれば、樹形がグーンと引き立つものです
あなたの盆栽は空間が緩んでいませんか、点検してくださいね

空間に緩みがあっては樹形が締まり!ません!

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