2004年9月17日金曜日

松平伯爵遺愛品



旧高松藩の12代当主であった松平頼寿伯爵(昭和19年逝去)が愛した豆盆栽は
伯爵亡き後も昭子夫人の手により大切に育てられ、昭和49年昭子夫人91歳のときに
上記のタイトルの豪華写真集で紹介されています(全207ページのうち170ペーが天然色)

戦災を免れ生き残った豆盆栽は、この時点で約80鉢あったとされますが
91歳の昭子夫人の手により、朝晩水遣りがなされていました

それでは本の内容を見てみましょう


「松平家に生きる珠玉の名品・小品盆栽」より

左より 小姓梅もどき おとぎり草 楓

さすが徳川家康の血を引く四国高松藩のお殿様の飾りです
絢爛とした金屏風が印象的

小姓梅もどきの鉢は古伊万里
楓の鉢は竹本です


「松平家に生きる珠玉の名品・小品盆栽」より

上左より しょうびゃく 笹
もちつつじ 楓
ゆきやなぎ さくら草 かいどう

中段のもちつつじの鉢は古伊万里、楓は九谷焼
下段左のゆきやなぎは竹本、かいどうも竹本蕎麦釉の楕円に入っています(樹齢60年)


「松平家に生きる珠玉の名品・小品盆栽」より

さんざし 12cm 白泥長方 樹齢85年


「松平家に生きる珠玉の名品・小品盆栽」より

竹本とりどり

松平候はとくに竹本鉢を愛しました
涎がでそうな名品ぞろいです


「松平家に生きる珠玉の名品・小品盆栽」より

竹本6点


「松平家に生きる珠玉の名品・小品盆栽」より

やまもみじ(3本寄植) 13cm 竹本辰砂長方 樹齢80年

この山もみじは、小豆島の寒霞渓にて昭子夫人が自採したもので
本文にその旨が記されています

もっとみんさんに画像を紹介したいのですが、なにせ著作権というものが存在します
この記事がばれたら叱られるくらいでは済まないかもしれない、このへんでやめときます

さて、もう一つの今日の本題に入ります

↑のやまもみじの3本寄植が入っている竹本鉢そのものが、みやもと園の所有物になったんですよ、みなさん!
それを言いたくて、言いたくて、とても我慢ができなかったのです

この鉢です


松平伯爵遺愛の竹本辰砂長方樹盆 間口9.8×奥行7.5×高さ3.2cm

どうです、みなさん!!
バリバリの実物ですよ

よーっく見比べてください!!
釉薬の斑模様になった箇所や黒いしみの部分などで歴然としてるでしょ


何年も何年もかかって、執念で手に入れたんです
うッ、うッ、うれしいーよーッ!!!

紫辰砂というんです、いい色でしょ
竹本の名品です

土の入っていた内側は時代が付いていないので、新品の時の光沢がそのまま
丸洗いして洗剤で磨きたくなっちゃう


端正な胴の反り加減です


松平伯爵と昭子夫人にこよなく愛された長年の歴史が、時代感となって鉢裏に残っています


釉薬表面の拡大図


鉢裏の様子

どうやってこの竹本を手に入れたかって?
それは秘密

ただただ根気と粘りでやっとこ手に入れたのですが
人脈と幸運がもたらしてくれたと感謝しています

ごゆっくりご鑑賞ください

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