2003年1月1日水曜日

大助鉢・傑作

年末に大助鉢の傑作に出会いました
大助鉢は彼の死後そのよさが再認識されています
彼の生前中は評価はいまいちの感がありました

私自身も20代の半ば頃から佐野大助さんを知っています
東京近辺の小品盆栽関係者に顔の広かった彼の作品は
身近な人間が作ったという認識の為に、逆に評価が低かったようです

ひらたくいえば”隣のおっさん”の作品なので作品自体に親しみを持っていても
評価となると親しみが逆効果になって、正当な評価がなされなかったのでしょうが
これからは評価が高まるでしょう

以下、年末に出会った大助鉢の傑作を紹介します


形のデザインが現代的です
絵付けのデザイン性がその形に見事にマッチして秀逸な小品となっています
(この形に山水画ではおもしろくないでしょうね)


オーソドックスな丸鉢に、山水画の呉須絵
見事な絵付けです
大助がこんなに絵がうまかったかな、きっと酒を飲みながら描いたんだね
と同業者と冗談を言ったほどの絵です

月の輪湧泉かと思うほどの精緻な筆のタッチです
回り絵の構図も斬新です

気合の入ったときの大助の力量を再認識させられました


白磁に浮き彫りの兎と雲が描かれています
浮き彫りは非常に手間がかかりますが、ていねいにしかも愛着を込めた仕事です
白磁といい浮き彫りといい、大助鉢には珍しく、しかも傑作です

以上大助鉢には珍しい作柄のもので、しかも傑作を3点ご紹介しました

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