2008年10月25日土曜日

姫リンゴ一年間の成果

姫リンゴは何時ごろ生まれた品種かはわかりませんが、私が盆栽界の足を突っ込んだ昭和40年代の初めごろには
接木による苗の生産が盛んに行われていて、畑作により太物盆栽がたくさん作出されていました

その後一時は盆栽としての人気がすたれ、園芸物として一段下の品種と見られる時期もありましたが
今では小品盆栽界のメジャーな樹種として、どっこいしぶとく生き残っています

秋を彩る豪華な実なり盆栽としての役目があり、樹勢も強く培養が容易で
さらに、取り木による技術の発達により、根を小さくして小さな鉢に収めることが可能になったことも大きなプラスです

さて、今日は2鉢の姫リンゴの一年間の培養による変化と成果を検証してみましょう

2008/10 撮影


 2007/11 撮影

2008/10月撮影


 2007/11撮影

・どちらも木姿に大幅な変化はありませんが、わずかに枝打ちがよくなりました
・枝先が落ち着いて短果枝がついていますから、来春には花が咲き実が成る状態になっています
・一年前には何となく素材じみた幼い感じが残っていましたが、足元に持込の落ち着きが感じられるようになりました
・おなじく木肌にも古色感が漂い始めました

そうなんです

このように素材の段階から一歩盆栽に近づくには
小さな鉢に持ち込む必要があるんですね

そのことにより、素材の枝うちや木肌に落ち着きと風格が滲みでてきて
盆栽らしくなってくるのです

じっくりと両者の違いを見分けてください
盆栽としてのだ一歩を踏み出す前の素材と、盆栽への道を走り始めた姫リンゴの姿です

この微妙な変化と成果を見分けることができるようになれば
あなたも盆栽人としてベテランの域に達し、盆栽の楽しみをより一層深く味わうことができるでしょう

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