2008年10月15日水曜日

梅もどきの素質

実ものが目に付く季節になりました
きょうは人気樹種の梅もどきについてお話しましょう

実もの盆栽の中でも落葉後の実成りの姿がとくに華やかな梅もどき
小さい葉と繊細な枝先も盆栽樹種向きです

しかしここで、この梅もどきを手に入れるときにみなさん(とくに初心者の方)に一言
「実の華やかさに惹かれて、大粒のものを買ってはいけません」

中でも「大納言」などという品種は、接木で仕立てた実が大粒で成りやすい園芸改良種なので
葉が大きく枝打ちも粗いため、小枝ができにくくとても盆栽向きではありません

実生から仕立てたもので、なるべく葉が細かく枝打ちが密な素材をみつけましょう
そのような盆栽向きの性質をもった梅もどきは、必ず実も小さめです

実生と接木素材との見分けは、足元の立ち上がりを見ればわかります
若い素材には接木の痕跡が残っていまから



実生の梅もどきの実と葉のようす
手持ちの中品を撮影したものですが、実と葉、枝打ちなどの性質は中程度です

中程度!?
そうです、実生ものの中にも、実や葉の大小や枝打ちの良し悪しがあるんです

まあ、あまりこだわっては本末転倒する恐れがありますが
できるだけ優れた素質をもった実生の素材を探すように心がけてください

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