2005年5月3日火曜日

支那鉢の勉強2・古さへの憧れ

古代中国において黄色は皇帝を象徴する色でありました
盆栽界における黄均釉の人気はそれにあやかった訳ではないでしょうが

青色や水色の均釉と並んで最も人気の高い作品ですが
その作品数は、ザット見ても青色水色に比べ1割にも満たないと思えます

故に、昔から貴重品とされ、非常に手に入りにくいものでした


支那鉢  黄均釉切立長方鉢

ぶっきらぼうなほどの切立形(きったちがた)の縁とボディーの姿ですが
間口と奥行きの比率、ボディーの側面の傾斜角度、切り足の比率などのバランス感覚がみごとです

それに、直線の醸し出す全体の印象が、尖り過ぎないで、静かな端正さを保っているのは
一発仕上げによる非凡な技術によるものと思われます

確かな伝統と技術が強く感じられるところであり
これが支那鉢の最大特徴であり魅力なのです


さすが100年の歳月がものをいいますね、時代感抜群
釉薬が時代感の奥深くから神秘的とさえいえる輝きを見せています


釉薬の止まり具合にも鮮やかな手際が感じられ、ただただ感心
赤い実物や花物盆栽を植えたら映えるでしょうね

みなさん、大いに支那鉢を見直して使いましょう!

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