2005年5月21日土曜日

五葉松の魅力

盆栽界における「五葉松」の地位は、黒松、真柏とならびまさしく松柏類の王者といえましょう

昔から「五葉の松」として親しまれ、日本全国のどの地方での培養が可能で
自生地としては、四国の石鎚山系や那須地方、ならびに蔵王山系などが盆栽界で知られています

黒松の豪壮美、真柏の幽玄の美に比較すると、五葉松の持ち味は
温雅ともいえる穏やかで上品な雅の味が特徴です

長い盆栽界の変遷を顧みても、五葉松という盆栽樹種においては
「葉性・はしょう」、つまり太く短くそして撚れのない品格ある葉であることが最も重視されます

五葉松の歴史とはすなわち、優雅で品格のある葉の姿を求めやまなかった
幾多の先人たちの苦闘の歴史でもあったのです

ですから、みなさんが五葉松を求める際に、まず着目するのはこの「葉性」なのです
同じ産地のものであっても、厳密に言うと、一本一本すべての葉の性質は違っています

徒長しにくく撚れのない上品な葉を求めましょう


五葉松

実生から小さな盆の中で育て上げた五葉松、葉は太く短く、しかも撚れのない優れものです
木肌や姿は培養や整形でかなり改善できますが、葉の性質だけは先天性がものをいいますよ


正面上部より


後姿


後姿

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