暮れの29日に仕入れた竹本八角の豆鉢
竹本隼太得意の青磁の釉薬です
一口に青磁釉薬といっても真葛香山のような明るい水色系統のものから
竹本作品のような地味で渋い印象のものまであります
釉薬の渋さは、竹本の使用する茶褐色の胎土の成分の影響もあるのでしょうが
他に例を見ない独特のものです
さて、この小さな八角鉢は、もともと地味な上に、長い間の使用による時代感がついて
風雅な感じが濃厚、いわゆる侘びさびが感じられますね
没後100年以上を経ている竹本隼太の作品ですが、どれほどの間使い込んだのでしょう
経験上、10年や20年の使い込みではこのようなイイ味は出ないはずです
少なくとも30年以上
毎日まいにち棚の上で日に当たり水をかぶり、肥料や樹木の葉のアクのせいもあって、このような味が出るんですね
鉢の縁の内側にも時代感が染込んで、真っ黒
ほんとに渋い!
ところで、向かって右の足がちょっとおかしいですね
ここに欠点があるんです、惜しい
八角なので角々に4本足です
その一本の外側が傷ついたか、もともと窯傷があったのか
とにかく、そのままにしておけばイイのに、その箇所を目立たないようにと削ったんですね
その結果かえて目立ってしまった
そんな感じです
鉢の傷はできるだけいじらない方がいいんですね
気になっても我慢して使い続けていくと
年月による時代感が自然にその傷を目立たなくしてくれます
それが最良の癒し方です
覚えておいて!
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