すでにこの時期になると、楓やもみじ類は少しずつ活動期に入りつつあり
よく観察すると冬芽の先がみずみずしく色づいているのがわかります
盆栽用語でいうと「水を上げている」という表現をしますが
つまり根が活動し始め、水を吸い上げているわけです
この時期になって太い枝を切ると大量の水(樹液・人間の血液)が吹き出ますから
剪定は植え替えと同時に行うようにします
根を切り活動を制御してから枝の剪定をすれば
水の吹き出るのを防ぐことが出来るのです(知識1)
この楓の寄せ植、昨年一年間、思い切って肥料を控えてみました
そのおかげでずいぶんと枝先が細かくなりました
いわゆる「痩せ作り」の必要な段階に入ったと判断したからです
同時に、芽摘みと葉刈で頭頂部の勢いを制御し
小枝の分岐を促すことも忘れてはならないことです
この楓の石付も同じように一年間「痩せ作り」に徹しました
また、このような懸崖式の盆栽では、特に上下の枝の樹勢のバランスも大切なことで
それは、まめに芽摘みと葉刈を繰り返すことにより可能になります
この楓の寄せ植も石付も、今年も出来るだけ肥料を控えた「痩せ作り」でいこうと考えています
寄せ植は木肌もそろそろ古色を帯び始めていますから、さらに小枝を細かくするように心がけ
石付は完成段階に入っていますから、上下の枝の樹勢のバランスに気を配って培養します
適切な培養により、この1年間で両方とも飛躍的な出世が期待できると楽しみにしています
そんなわけで、盆栽を仕立てる段階として「肥培期」と「制御期」を上手に使い分けることをお勧めします(知識2)
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