2003年2月12日水曜日

樹鉢の形態

盆栽樹鉢では外側の面と面の接する角を隅(すみ)と呼びます
その隅の形にもいろいろあります


この形が普通の外縁です
均釉・外縁・雲足・長方・樹盆(きんゆう・そとえん・くもあし・ちょうほう・じゅぼん)
と呼びます
釉薬・縁の形・足の形・全体の形の順で述べていきますと
大体の予想はつくものです


辰砂釉・外縁・玉縁・撫角・雲足・正方・樹盆
玉縁とは縁の上側が丸みを帯びている様子です
撫角(なでかく)とは丸みを帯びた隅の形態を表しています


均釉・外縁・隅入・雲足・長方・樹盆
隅入(すみいり)とは隅の角に縦に凹みを入れて、柔らかみを出しているんです
雲足とはこのように雲の模様を描いた形態を総称します


蕎麦釉・切立・大隅切・切足・長方・樹盆
大隅切(おおすみきり)とは隅の角を大きく斜めに切っている形態です
もう少し切り方が少ないと、隅切とだけ書きます
切足(きりあし)とは普通の足です

徐々に勉強してください
おもしろいですよ

2003年2月7日金曜日

国風展搬入風景 Ⅰ

先日の国風盆栽展の審査で入選した盆栽達は
9日から始る「晴れの舞台」を待ちわびています
今日はその搬入日です

上野公園内の東京都立美術館、晴れの舞台です
午前9時から11時までが搬入の時間帯です

私も行きましたよ
入選作品を車に積んで、けっこう飛ばしました


134番が私の席
ダツ、ダツ、ダツ!
ところがいけません、隣がいけません
今回の審査で最高得点を取った山梨県の村田さんの黒松の隣です
参ったな!
でも考えようです、光栄なことですね


黒松の向こうに見える懸崖が、私の扱い物です(貧弱!)


国風賞に最も近い黒松です
いやー、すごい!


本日は撮影禁止だって、馬鹿いっちゃあいけないよ!
国風賞候補の黒松の足元をパチリ
よく割れてますね!
午後一時から国風賞の審査です

国風盆栽展は2月9日より16日まで
上野公園の東京都立美術館で開催されます

2003年2月6日木曜日

アマチュア恐るべしⅡ



手のひらのちりめん桂
わずか6.5cmのミニです

前々日の石化ひのきと同じアマチュアの盆栽家が作ったものです
育ちの遅い樹種ですから、おそらく30年は経っているでしょう

双幹の姿は大木の相をもっていますが
なにかが違います
それは端的にいって簡潔さにあると思えます

わずか6.5cmの寸法のうちにいろんな見どころを作るのは、無理なことです
要約して重点的に美を表現することが大切です
ミニ盆栽は欲張ってはいけません

一昨日の朝日新聞の夕刊に
1月16日に逝去した写真家の秋山庄太郎の記事が載っていました

「プロは注文の写真に最善を尽くして撮る。
だが、アマチュアは好きな写真に好きなだけ時間とエネルギーを注ぐ。
一枚の写真ではアマに負ける」というのが彼の持論であったそうです。

そして「アマチュア恐るべし」と公言してはばからなかったそうです。



30年の歳月をかけた、まさに「アマチュア恐るべし」の作品です
簡潔と明瞭の見本です

2003年2月5日水曜日

鉢の傷

盆栽の樹鉢の傷についてのお話です
詳しくお話しすると、傷の種類も何十通りありますが
ここでは代表的な3種類の傷について説明します

1)
ホツ
おもにぶつけてできた傷です
おもに縁につく傷ですが、足の傷は見落としやすいので
購入の際などは鉢裏からもよく観察しましょう

(縁より足の傷の方が鉢の評価に影響は少ない)

2)
ニュー
ぶつけたりしてできたヒビわれのことです
また焼き成りの温度が低いものは、凍結などでもヒビが入ることもあります
時代のついた鉢では気がつかないこともあります

高価ですばらしい鉢にニューが入っているものもよくみかけます
そのようにニューの入った鉢は、展示会のときだけ使用して
普段はしまっておきましょう

(ホツよりもニューのほうが評価に影響する)

3)
窯傷(かまきず)
焼き成りの過程でできた傷を窯傷といいます
火力が強すぎたり陶土の厚さのバランスが悪かったりなど
理由はさまざまですが、焼き物にはつきものです

鉢穴付近の窯傷はよく見かけます

しかし、この焼き物のように釉薬もので、まして内側にも釉薬が施されている場合
焼き成りの過程で、高温で溶けた釉薬が割れ目の中までしみ込んでいるので
使用してもいっこうに差し支えありません

(まったくの完品とはいえないが、評価に影響は少ない)

みなさん、鉢を購入する際には以上の3点だけは押さえておきましょう

2003年2月3日月曜日

アマチュア恐るべし



手のひらに鎮座しているのは石化桧(矮性のひのき)です
樹高はわずか9㎝

これを見て可愛いと思わない人はいないでしょうね
一昨日、懇意な同業者のところで出会いました

常連のお客様と鉢と交換したんだそうです
愛好家ならではの作品です
時間をかけていますね

昨日の朝日新聞の夕刊に
1月16日に逝去した写真家の秋山庄太郎の記事が載っていました

「プロは注文の写真に最善を尽くして撮る。
だが、アマチュアは好きな写真に好きなだけ時間とエネルギーを注ぐ。
一枚の写真ではアマに負ける」というのが彼の持論であったそうです。

そして「アマチュア恐るべし」と公言してはばからなかったそうです。

まさに盆栽の道にも通用する言葉です

アマチュアのみなさん、根気と粘りで「この一鉢」でプロに勝ちましょう

2003年2月2日日曜日

春のきざし

相変わらず寒い日々が続いていますが
今日冬囲いの中の盆栽達をよーく観察してみました

まず目につくのがふくらみを増した梅の蕾です
山もみじの新梢や冬芽も心なしか色艶が良くなってきています
すでに盆栽達は春の芽出しに向けて準備をはじめているようです

気がつくと姫バラの芽先はかなり赤味をましていて
満を持してスタートの号砲を待つマラソンランナーのようです

「冬来たりなば 春遠からじ」とはよく言ったものです
明日は「立春」、2月の19日は「雨水」です

「雨水」のころになるとアマミズがぬるみ草木が発芽しはじめるといいます
コタツに入っている場合じゃなーいッ
みなさーん、春の準備を始めましょーうッ!




梅の蕾は日々膨らんでいます


姫バラは芽だし直前です

2003年1月28日火曜日

国風展審査風景 5

小品は扱い者が自ら飾り付けます
飾り付けを間違えたらたいへんですからね

広瀬さんも息子さんを助手にして飾り付けを始めました
出品前にかなり構想を練りに練ったんでしょう
手早かったですね


ここで注意してご覧下さい

息子さんの盆栽を持つ手元を!

両手できちっと持ってますね
これが盆栽の正しい持ち方です
(良く仕込んであります)


受け取る側の広瀬さんも両手を差し出していますね


最後にハネダシ(前置き)を添えます


箱の位置をちょっとなおして出来上がり
さすが手馴れたものでした

国風展審査風景 4

地獄の審査が終わって、3日目は写真撮影の日です
この日はみんなの顔つきが違います
ニコニコです
それも当然、今日まで残っている人は勝ち組です!

グリーンクラブの一階フロアーで、2個所に分けて行います
それでも朝から夜までかかりますよ


大物は大変です
3人がかり、うーんこらしょ!
カメラさん、突っ立ってないで手伝ってよ!
だって、僕、盆栽持ったことないもん!


係りの若い人がカメラさんの指示を受けています
盆栽の向きを微調整しているんです
カメラさんは楽ですね!


私の出品した「さるなし」
うーん、小久保さん、ちょっと鉢を右に振ってくれない!


ハイ、良く撮れました
写真顔がいい木なんでだよねー!

2003年1月27日月曜日

国風展審査風景 3

審査を待つ小品盆栽の席飾り5席
いずれ劣らぬ名品ばかり
しかし審査は狭き門です
お話したように入選率は約50%

確立からいうとこの5席も2.5席しか入選しないんです
厳しい、きびしすぎるーッ!

5)

6)

7)

8)

9)

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http://www.number7.jp/bbs/TM1844/

国風展審査風景 2

審査は10名の審査員によっておこなわれます
500点の審査は朝9時から夕方4時ごろまでかかります

各審査員の持ち点は7点
国風展にふさわしいレベルに達していると思えば4点以上を入れます
今一かなと思われると3点を入れます
まったく見込みなしと思えば2点もありえます
さすがに1点というレベルの木はないと思いますが

6,7点を入れる盆栽はめったにないそうです
これはイイで4点、うーんこれは凄いで5点がやっと、というのが常識の拮抗した厳しい世界です

全て採点してから得点の高い順に約250点の入選が決まるので
ボーダーラインの得点の盆栽は最後まで当落がわかりません
別室で刻々と掲示される得点を見ながら、一日中ハラハラドキドキしています

しかし例年のことですから目安はあります
10人全員が4点を入れたとすると合計40点
その木は間違いなく入選です
40点の人はまず一安心で、余裕のヨッチャンです

10人うち半分が3点、半分が4点だとすると合計35点
このあたりだとまず落選ですね
ガックリしています

毎年、36~37点くらいがボーダーラインです

以下みなさんの大好きな小品盆栽4席
どの席も名品ぞろい
しかしです、確立でいうとこのうち2席は落選なんです
選べってほうが無理
そんな気がするでしょ!

1)

2)

3)

4)

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2003年1月26日日曜日

国風展審査風景 1

2月9日より都立上野美術館で開催される
第77回の国風展の審査が始りました(3日間かかります)
日本盆栽協会主催の国風盆栽展は盆栽界最大のイベントです
その権威と伝統またそのレベルからいっても、文句なく日本一の盆栽展示会です

今日は搬入日、全国より約500点の名品が
松柏類、雑木実物花物類、中品、小品の4郡に分けられます
明日の審査で、この名木たちの半分しか入選できません
半分は落選してそく「退場」、お帰りはあちらー!
厳しいんです


松柏類の普通サイズのコーナー


中品のコーナーは飾りつけも採点されるので仮に飾りつけます


小品も飾り付けて採点します

私も「さるなし」を雑木部門に応募搬入しています

2003年1月24日金曜日

大助鉢の検証 1

掲載した2ツの鉢は佐野大助の作品です
上の作品は大助の傑作といえるできばえです

ところが下の龍の鉢は絵のタッチも乱暴ですし
額縁の縁取り部分など、筆の乱れがあります

同じ人間が作ったにしては違いすぎる作柄です
このように、同じ作者の作品を比較する場面になると

どうしてこのようなでき不出来が生じるのか
つくづく、芸とか技とは実に不思議なものだと感じます

ものを創る人の心の中をのぞいてみたい気がしてきますね
みなさんはどう考えますか?


佐野大助鉢(蕎麦釉外縁浮彫絵付長方樹盆)

赤味のしっかりした生地に青味かかった蕎麦釉を施していあります
絵模様は俗にいうところの「月に落ち雁」です
中秋の大きな月の前面に穂の出た葦を大胆に描いた構図は見事です

「夜の雁や 葛飾の野に みな落ちぬ」  秋桜子

北からやってきた雁が、長い旅を終えて次々と空から降りてきます
絵師大助の優れた力量と博識、まさに円熟期の作品です






佐野大助鉢(瑠璃額面絵付丸型樹盆)
三足の丸を三面に区切って絵付けをしてあります
絵は龍の図で描き込みはなかなかのものです

しかし、大助にしては額面の縁取りなどにやや粗雑なところが見えます
最晩年の作ではないのですが、正直上作とはいえません

2003年1月20日月曜日

盆栽会新年会



昨日(19日)は日本盆栽協会松戸支部の新年会
総勢24名の出席です
酔っ払わないうちに記念撮影
だからみんなけっこう真面目な顔してます

前列中央の丸顔のずんぐりした人が会長の真嶋さん
この料理屋の女将が私のデジカメで撮影してくれたので
珍しく私も入れました

一昨年創立30周年記念展示会をやったので、今年で32年目
それでも創立以来のメンバーが10人近くいますよ
振り返ってみるとすげーことですね

職業もいろいろ
市会議員から会社の社長、お医者さん、大工さん、お寿司屋さん、刃物屋さん、造園屋さん
園芸農家、もちろん定年のご隠居もいます

私の役目は、あくまで皆さんの盆栽趣味のお手伝い
これからもそれに徹していくつもりです

ここでは市会議員も社長も関係なし
平等が売り物の趣味の世界
コンパニオンの綺麗どころも呼んでありまして
ワイワイガヤガヤとにぎやかに盆栽談義に花が咲いて大宴会

二次会はいわずとしれたカラオケでした

うらやましいでしょー!

2003年1月19日日曜日

清玄もみじ・稚児葉取り

昨日手に入れた清玄もみじの芽先が見事にしまっているので
どんな管理をしてきたのか、今までの所有者(同業者)に電話で聞いてみました

話によると、その盆栽業者と親しい熱心な愛好家が長年丹精したものだそうです
その愛好家は新芽の出る頃、雑木類に「稚児葉取り」という作業を施すのだそうです

私も「稚児葉取り」という技法は聞いたことはありますが
実行したことや作業を見たことはありません



その概要をお話しましょう

1 稚児葉というのは春芽が伸びてきたときに
  新枝と旧枝の境に小さなヘタのような葉が出ます
  それを稚児葉と呼びます

2 春芽が色づいてその殻がゆるみかけた頃(芽が伸びだす前)に
  ピンセットで一芽一芽その稚児葉を取り除きます

3 竹の子が地面に顔を出したときに、先端から一節ずつ皮をむいてやると
  節間のつまった短い竹になります、それと同じと考えればいいでしょう

4 順番にすべての芽の稚児葉をとります(時間がかかります)

5 稚児葉を取られた芽は節間が短くつまります

6 それでも一芽か二芽残して芽摘みをしてやることを忘れないように




木全体の芽がはつらつとしています
芽の強弱がありません

輪郭が出来上がって、さあこれから小枝をふやそうとする完成間際の雑木類には
有効な技法です
私も今春には是非実行します
みなさまも研究してみてください

2003年1月16日木曜日

日本小品盆栽協会展 4

かわいらしいミニ盆栽が並んでいます
いわゆる「肩のこらない」というリラックスした感じですね
とはいえ飾りの定石はしっかり守られていますよ

真正面からではなくやや上方から眺めt見ましょう


6点の盆栽と草物が3つの群に分かれています
その3つの郡の位置関係に注目してください

大きな棚は奥、向かって右の懸崖はその手前
前置きの地板が一番手前です
一直線上にならないように配慮されています
奥行きを演出するためです

次に注目するのは
3郡の中心点を結ぶ線が不等辺三角形になることです
またそれぞれに高さも違えてあります
それにより変化、動きを演出しているわけです

盆栽を席で飾るということは、あなたが「演出者」になることです
さしずめ盆栽や草は「役者」ということになりますね


上の解説を読んだ方はそれを念頭において、この席も楽しんでください

付記
この他に展示席には「季節感」の表現という大切な要素があります
それは今までにつれづれ草でお話してきましたね

掲示板へご意見ご感想お寄せ下さい
http://www.number7.jp/bbs/TM1844/

2003年1月15日水曜日

日本小品盆栽協会展 3

アマチュアの方々が主宰する愛好会です
徹底的に楽しもう!
という雰囲気が充満しています



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2003年1月14日火曜日

日本小品盆栽協会展 2

日本盆栽協会はミニ盆栽の愛好家団体です
かって中村是好、明官俊彦、田代代志さんなど
ミニ盆栽史に残る方々が中心になって運営してきました
その先人の伝統を受け継ぎ多くの愛好家の皆さんが楽しくミニ盆栽を楽しんでいます



上段 黒松
中段 つる梅もどき、(?)
下段 梅、(?)
前置 マートル柑、草、ピラカンサス



会場風景
圧倒的に男性の姿が多いようです
これは以外ですね
女性は盆栽よりガーデニングーの方かな?

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2003年1月13日月曜日

日本小品盆栽協会展 1

1月11日~13日
今日まで東京上野グリーンクラブで開催されたいた
日本盆栽協会の新春展示会にいってきました

この席は昔から知り合いの愛好家の席です
遠慮はいりません
皆様のご批判を戴く「いけにえコーナー」としましょう
キタンのないご批評を掲示板にカキコください

席主は私の友人です
それを聞いて怒るようなこと人ではありません
ほめことばなど不必要
メチャ厳しくいきましょう
何事も勉強です