2020年4月18日土曜日

山もみじ・片葉切り

3月22日のブログでご紹介した山もみじの半懸崖式。足元に大きな傷がありますが、それが癒えれば葉性はいいし枝性も抜群で、樹形もお気に入りなので非常に期待しています。
盆栽は完璧なのが一番なのは当たり前ですが、でも毎日水をかけて可愛がっていると、未完成であるとか、いくらか欠点のあるようなのが面白いというか張り合いがあるものですね。


という訳で、足元の傷が癒えるのには何年もかかかるでしょうから、それまでに他の箇所をバッチリ決めておきましょう。


葉性が細かく枝が密なので、新芽が出揃うとフトコロに日と風が入らなくなり、内側の芽や小枝が弱る原因となります。


昔ですと新芽の固まった入梅前に葉刈りをするのが一般的な手入れ法でしがた、現在では余程のことがないとそれはしません。
今では「片葉切り」という技法が行われます。


やり方は簡単そのもの。もみじは対生ですから一節から出た2本の葉柄の片方を切り落とすだけです。
ざっとやっただけで当初の写真よりも葉数が薄くなっているのがわかりますね。これだけのことをしてやれば、フトコロの奥まで日と通風が行き渡るようになります。




一度大雑把にやったあとに、もう一度丁寧に仕上げてムラのないようにします。


人によってはその後に「葉切り」といって、図のように残した葉の指の部分を切りつめて面積を小さくし、さらに日と風通しを促します。

以上の作業を実行することにより、ふところの芽や弱った小枝は力強く蘇ってくるのです。
さあ、実行です!!!


・葉刈りを実行した方がいい樹種  けやき・楓
・葉刈りをせずに片葉切りをした方がいい樹種  もみじ

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