盆栽仲間の取引で、電話などの話だけでもの(鉢の場合が多い)を買うことを「見ずっこ買い」といいます
「見ずっこ」すなわち実物を「見ないで」買うこと
私はこれが好きで、よくやるんす
寸法や作柄や傷の有無、それに時代感など(もちろん価格も)を聞いただけで
「よーし、見ずっこ買おう!」と約束するわけです
なにしろ写真1枚見ていないわけですから、後日実物に接するときの楽しみはまた格別で
想像していたより上質だった場合の喜びは格別ですよ
え?当たり外れの確立はですって
そりゃあすごいもんで、95%以上の確率で「大当たり」、ホントですよ、「外れ」なんてめったにありませんよ
なぜそんなことするの?ですって
それは、いいものを早く押さえるためと、時間の節約のためです
更に言えば、それを重ねることにより、相手との信頼関係を確率したり一層深めるためでもあるんです
商売相手の鑑定の力量と人柄、それに説明表現の癖や好みなどを熟知していれば、ほとんど大丈夫
そんなに心配することはありません
ただし、みなさんにはお勧めしません、誤解しないでくださいね
これはプロ同士、それも一部の信頼関係のある仲間同士で行われている取引の方法ですからね
そんなわけで、今回もこの雄山鉢を「見ずっこ買い」しましたが
ほら、この通りの上作でした
藤掛雄山作 染付山水図外縁長方 間口14.5×奥行11.8×高さ4.5cm
昭和の末ごろ某盆栽園主により国風展、雅風展など一流盆栽展示会用に特注された実用銘鉢
当時の作品は10~12cmくらいまでのサイズが主流であったため
本格的外縁長方鉢を熱望するファンの期待に答えた雄山の力作です
良質な磁器土、ボディーの風格、呉須絵の筆致と鮮やかさなど
雄山円熟期の高度な業が発揮された実用銘鉢です
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