盆栽鉢の傷を発見するにはちょっとしたコツがあります
別に難しいことでありません
鉢を観る場合、慣れない人は外見、それも鉢の上側、つまり縁の付近に目が集中しています
しかし、外見の傷は別段の注意力がなくとも目に付きやすいものです
この天竜石仙も外見上からは傷っ気は見られません
ところがこのような外縁形は縁の下側に傷が付きやすく、また案外に見落とす箇所なのです
さいわいこの鉢の縁の下側にも傷はありませんが、その次ぎに注意するポイントは、この優雅な雲足です
出っ張っているためにぶつけ易い箇所なのです、それに細いので欠け易いですね
点検してみます
一見異常はないようです
ところが焼シメものと違い、釉薬ものでしかもこの天竜鉢のように時代がばっちりとのっているものは
更に入念なチェックが必要なのです
それには足の付け根が正常かどうかも大切なチェックポイント
足がとれて透明ボンドで付け直しをしている場合も多いのです
この天竜はその点では異常なし
それでは次ぎのポイント
足の裏側からチェック
釉薬が掛からず生地の露出している箇所を見ます
ほら、スジがありました
足が欠けてそれを透明ボンドで修理したのでしょう
かなり古い傷と見えます
このように、鉢の傷をチェックするには鉢を逆さにして裏側からの入念な点検が必要です
人生は裏からのかんぐりを捨て、表街道をまっすぐに正攻法に歩くことが望ましいけれど
鉢は、裏から見ろ!!
という教訓でした
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