盆栽界では天然の樹木の根の姿に彫り込んだ卓台(しょくだい)をい根卓(ねじょく)と呼びます
朽ちた天然の樹木の根をさらに姿よく削り込み、漆で仕上げます
最近、100年は経っていると思われる支那製の根卓が手に入りましたので、ご紹介します
すごいものですよ
箱入りです
天然の孟宗竹の根を模しています
素材は黄楊です、根卓には黄楊(つげ)が最高といわれています
実際に、樹齢数百年の黄楊の朽ちた根を素材にしていることは
この作品を検証してみるとよく理解できます
おそらく明治期に中国から渡来したものでしょう
色艶がすばらしい、鼈甲色(べっこう)色をしています
間口43×奥行40×高さ14cm
テンバより
複雑な切れ込みの姿からして、実際に黄楊の根の素材の特徴を活かし彫り込んだものと考えられます
別角度より
孟宗竹の根を模した刃物の技は驚嘆に値します
裏側より
100年からの作品であっても破損部分がありません
よほど大切にされてきたのでしょう
拡大図
根を模した写実力と技の冴えにはただただ感心するばかりです
テンバは縁取りされています
道具としての作りの丁寧さにも配慮がなされています
朽ち果てて破れた根のようす
同じく拡大図
同じく拡大図
根の太細がよく表現されていますね
ご覧になりましたか
このような高級な根卓を実際に使いこなすまでにはかなりの経験が必要となりますが
とにかく、盆栽の道具としての存在感はまことに得がたいものです
みなさんも、道具類を鑑賞する楽しさを是非覚えてください
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