2020年11月1日日曜日

美男桂古木

樹種や樹形によって好き嫌いのある盆栽人はけっこう多いですね。それで今日は好きな方の話をしましょう。


私はもともと雑木類(もみじや楓)が好きなんですが、その中でもつる性(ツルショウ)の植物が特に好きです。まあ、つる性と言えばアケビや丁字桂や美男桂などでしょうね。

今月の初旬、隣市のお年寄りの愛好家さんから買取の要請があったのでさっそく窺ってみますと、私の大好きな樹種である美男桂の古木が3鉢。嬉しくって、たちまち涎が落ちそうになりました(行儀が悪いね)。


「この棚にもう50年から居座ってるんだから、この美男は100年は経ってるよ」およそ90歳に近い(元気だけど)おじいさんはおっしゃッた。
私が見たところ、100年はちょっとオーバーだけど、近い感じはしました。
足元の幹の間口がおおよそ25cmくらいの太さで、樹高は40cmくらい。それに太さよりも木肌の古さが半端ない。荒れてガビガビ。とても半分(50年)の樹齢ではないことは容易に推定できました。


立ち上がりの暴れた根張りと主幹から分かれた数本の徒長枝が絡まって、まるで深海のオオダコみたいグロテスクな姿。

美男桂という名は、昔はこの実の果汁をすりつぶして化粧につかったところからの命名だと伝えられています。

半落葉性なのでもう少しあきが深まったら葉刈りをして木姿を整えてやりましょう。
今の段階で無理をして枝を整えても、とにかく葉がじゃまをして姿が見えませんね。

というわけで、今回の美男桂は3枚の画像をご紹介するだけになりました。
次の機会には葉を落として樹形の構想に入れると思います。

それでは次の機会に。

 

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