2018年12月15日土曜日

訳あり商品・楓石付

近いうちに訳あり商品として本来の価格の何十%値引きで売り出される予定の盆栽があります。
今日ご紹介する楓の石付がそれです。
ただふつう、訳あり商品と言うと、型落ち品、新古品、展示品処分、傷物、不揃いサイズなど、機能としては問題がないけれど、何かしらの欠陥を抱えているために廉価で販売される商品というイメージがあります。
しかし、盆栽における訳あり商品と言った場合には、少なくとも商品の機能に問題がなくとも、その流通の過程で運のわるく所有者と縁がなかったりして、訳あり商品として市場価格より廉価で売られることなどがあります。

樹高10cm×左右23cmの唐楓石付。この楓の石付は、盆栽屋.comの棚へ来てからおおよそ4~5年経ちます。昔なじみの同業者が、5cmほどサイズの短縮を図って取木をかけ、その後は私のところで枝作りを中心に培養されていたものです。
ところが運悪く、半年前くらいまでの持ち主さんがご病気をされたために手放さざるを得ず、ついに訳あり商品になってしまったのでした。
もちろん、盆栽そのものに問題があったわけではないので、きちっと面倒の行き届く持ち主のところに落ち着けばたちまち安定した環境に恵まれて、樹格の向上は目をみはるものがあるはずです。


幹の道中に飲み込まれた石が頭を出しています。部分的にはこのあたりがおもしろいところですね。
ところで、ミニ盆栽の世界において唐楓は、単幹模様木から株立ちから寄せ植えまで、幅広い樹形に仕立てられ、盆栽界においてはなくてはならない樹種といえましょう。
ところが、樹形の優れた石付は案外に少なく、一流の展示会の小品棚飾りなども単幹か株立ち樹形がほとんどです。

正面やや上方から眺めてみます。幹と枝の葉張りの基本はほとんど出来上がっていますし、古色感もかなり進んでいます。来春には植え替えてさらに小枝を増やすように心がけます。そして第一回目の葉刈りと同時に枝先の思い切った剪定をするつもりです。つまり、枝先の基本を再確認する作業ですね。

後姿も安定感がありまとまっています。

ともかく来年の一年間が楽しみですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿